雄星 悔しい11敗 自己最悪の防御率5・46「やること山積み」
「マリナーズ0-3アストロズ」(25日、シアトル)
マリナーズの菊池雄星投手(28)は25日(日本時間26日)、メジャー1年目の最終登板となったアストロズ戦で6回6安打2失点と好投。だが、打線の援護なく11敗目を喫した。6勝11敗、防御率5・46という成績に「やることは山積み」と悔しさをにじませながらも、来季の巻き返しを誓った。
大きなけがをすることなく先発ローテを守り通したが、成績は大きく負け越し。防御率も日米9年で自己最悪とあって菊池は「悔しい思いの方が強い。普通のことを普通にする難しさを感じました」と力を出し切れなかった心の内を明かした。
3月21日に東京ドームでの開幕第2戦でデビュー。初勝利まで6試合を要したが、5月中旬まで安定した投球を披露した。しかし、その後は大量失点と被弾が目立ち、終わってみれば36被弾。西武時代の自己ワースト16本塁打の倍以上だった。「打球を目で追わないということを初めてしましたね」。桁外れのパワーに苦笑いするしかなかった。
私生活では3月末にガンで闘病中だった父が他界。7月には第1子の長男が誕生し、自身が父親になった。公私ともに「激動」のシーズンだった。
今季最終登板となったこの日は6回2失点と好投。「ストレートに自信を持って投げられたのは久しぶりの感覚」と敗戦の中で感じた手応えに笑みを浮かべた。
「自分の伸びしろは自分で信じないといけない。もっともっと野球がうまくなりたいという希望を持てた1年だった」
打たれた分だけ強くなる。メジャー2年目はやり返す。「やることは山積みだなと思ってます」。菊池の目は早くも来季を見ていた。