マー君 5回1失点7K 変化球8割の驚がく配球で史上最重量打線を翻ろう
「ア・リーグ地区シリーズ・第2戦、ヤンキース-ツインズ」(5日、ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手(30)は、5回3安打1失点で勝利投手の権利をもって降板した。全83球を投げて2四死球、7奪三振。変化球の割合が81%という変則配球でメジャー史上最多のシーズン307本塁打を記録した超重量打線を手玉に取った。田中の好投に応えるかのように、打線は三回にグレゴリウスが満塁弾を放つなど、8点を奪い、試合の主導権を握った。
田中にとっては3年連続4度目となるポストシーズン。通算成績5試合、3勝2敗、防護率1・50を残している右腕の初回は1死から死球と投手強襲安打で一、二塁とされたが、4番ロサリオをスプリットで一ゴロ併殺打に仕留めてピンチを切り抜けた。
ヤンキースはその裏の攻撃で4番エンカーナシオンの左前適時打で1点を先制。二回と三回はともに2奪三振を含む3者凡退。スライダーとスプリットを主体に要所で直球を交える配球で重量打線につけ入るスキを与えない。三回に打線が爆発。グレゴリウスの満塁弾など、打者12人で一挙に7点を奪い、完全に主導権を握った。
制球が乱れたのは四回だ。味方打線の長い攻撃のためか、1死からクルーズに四球を与えるとロサリオ、ガーバーに連続安打を浴びて1失点。打たれたのはいずれも低めのスプリットだった。しかし、後続を2者連続三振に斬って意地を見せた。
8-1の五回はこの日最少となる10球で3人を料理。余力を残して中継ぎ陣に勝利のバトンを託した。中継局によると、この日の田中は全83球のうち、直球は16球だったという。
ツインズ打線は以下の通り。()はレギュラーシーズンの成績
1番・中堅 ケプラー 打率・252、36本塁打、90打点
2番・遊撃 ポランコ 打率・295、22本塁打、79打点
3番・DH クルーズ 打率・311、41本塁打、108打点
4番・右翼 ロサリオ 打率・276、32本塁打、109打点
5番・捕手 ガーバー 打率・273、31本塁打、67打点
6番・二塁 アーライズ 打率・334、4本塁打、28打点
7番・三塁 サノ 打率・247、34本塁打、79打点
8番・一塁 ゴンザレス 打率・264、15本塁打、55打点
9番・左翼 ケーブ 打率・258、8本塁打、25打点
投手・ドブナック 2勝1敗、防御率1・59