エンゼルス、球団広報部長による急死した投手への薬物提供報道を否定「一切、聞いたことがない」
大リーグ、エンゼルスは12日(日本時間13日)、球団広報部長が7月に急死したタイラー・スカッグス投手(享年27)に医療用麻薬オピオイドの成分であるオキシコドンを提供したと証言したとする報道を否定した。ジョン・カルピノ球団社長が声明文を発表した。
米スポーツ専門局、ESPN(電子版)はこの日、同投手の体内から検出された禁止薬物の入手ルートの調査に精通した人物の話として、球団広報部長のエリック・ケイ氏が米麻薬取締局に対し、自身が不法入手した禁止薬物のオキシコドンを同投手に提供し、同投手は数年にわたり薬物依存状態にあったと証言したと伝えた。また同氏は同投手のほかに過去に同球団に所属した5人の選手が鎮痛薬を服用していたとも話したという。
これら一連の報道を受けてカルピノ球団社長が声明を発表。「われわれは球団職員が選手に違法な麻薬性物質を提供していたことまたは、選手が要求していたという話は一切、聞いたことはありません。エンゼルス球団は違法薬物使用に関して選手や職員に厳格でゼロトレランスの姿勢を徹底しています。選手全員も大リーグの薬物規定を順守しています。われわれは引き続き、タイラーの死を悼み、調査に協力していきます」とコメントした。
同投手は7月1日に遠征先のテキサス州サウスレイク市内にあるチーム宿舎の一室で死亡した状態で発見。8月末に公表された死因は吐しゃ物を気管に詰まらせての窒息死で、体内からは医療用麻薬オピオイドの成分であるオキシコドンとフェンタニル、さらにアルコールが検出されたことも明らかにされた。
同投手の遺族は球団内に薬物を提供した者がいるとして球団を訴える意思を表明している。