マー君 6回途中4失点で降板 三回に痛恨の逆転3ラン 宝刀スプリットの制球に苦しむ
「ア・リーグ優勝決定シリーズ・第4戦、ヤンキース-アストロズ」(17日、ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手(30)はアストロズとのシリーズ第4戦に先発し、6回途中4安打4失点で降板。1点リードの三回にスプリンガーに左越え3ランを浴び、逆転を許した。85球を投げて2四球、1奪三振だった。
シリーズ1勝2敗で迎えた第4戦。12日の第1戦に先発し、6回1安打無失点の快投でチームに勝利をもたらした田中は中4日でマウンドに立った。
地元ファンから大きな声援を受けた右腕は二回まで無安打無失点と好投した。しかし、結果とは裏腹に立ち上がりから宝刀スプリットの制球が安定せず、アストロズ打線にしっかりコースを見極められ、打者7人のうち3人にフルカウントまで粘られた。
悪い予感は的中する。1点リードの三回だ。先頭の8番チリノスをストレートの四球で歩かせると、レディックにはカウント1-1から内角低めのスライダーをうまく捉えられて無死一、二塁とピンチを背負う。スプリンガーには1ボールからストライクを取りにいったスプリットを完璧に捉えられ、左翼席へ運ばれる。逆転3ラン。痛恨の1球だった。さらにアルトゥーベの遊撃内野安打、ブラントリーの右前打で無死一、三塁。しかし、ここから意地の三人斬り。ブルペンでグリーンが投球練習をする中、追加点を許さなかった。
四回はコレアからの下位打線に対し、スプリットを1球もつかわず、7球で3人を料理。五回もスプリンガーからの好打順を3人で終わらせた。
ヤンキース打線はアストロズの先発グリンキーから初回に押し出し四球で1点を先制するも二回以降は沈黙。しかし、2点を追う五回に1死一、二塁とし、グリンキーを引きずり下ろす。さらに1死満塁としたが、4番トーレス、5番エンカーナシオンが2番手プレスリーに連続空振り三振を喫し、一打逆転の絶好機を逸した。
六回のマウンドに立った田中だったが、先頭ブレグマンを一塁失策で塁に出したところでブーン監督がベンチから飛び出し、交代を告げた。逆転を許した後も粘り強い投球でゲームをつくった右腕に地元ファンから温かい拍手が贈られた。