激震MLB!アストロズ、サイン盗みで監督とGM解任 罰金史上最高額500万ドル

 米大リーグ機構(MLB)は13日(日本時間14日)、アストロズにサイン盗みの事実があったとして、チームに対して今年と来年のドラフト1巡目、2巡目指名権のはく奪、史上最高額となる500万ドル(約5億5000万円)の罰金、さらにA・J・ヒンチ監督とジェフ・ルノーGMの今季の職務停止の処分を科したと発表した。球団は同監督と同GMを解任した。

 MLBはアストロズのサイン盗みが、ワールドシリーズ(WS)を初制覇した2017年から18年途中まで行われていたと断定した。調査ではアストロズ選手ら68人の証人との面談やメールのやりとりを検証し、17年までベンチコーチだったアレックス・コーラ氏と選手主導だったと結論付けた。

 コーラ氏は18年にレッドソックス監督に就任し、WSを制覇している。レ軍についてもサイン盗み疑惑が浮上しており、ロブ・マンフレッド・コミッショナーは、コーラ氏の処分はレッドソックスの調査結果が出てから決めるとした。

 アストロズは17年にセンターカメラからのライブ映像をチャレンジ権行使を判断するための映像検証室で解析し、ごみ箱を叩いた音で打席内の選手に伝えていた。さらに地区連覇を成し遂げた翌シーズンも、MLBがメジャー全30球団に向けて行った電子機器を使ったサイン盗みへの警告を無視し、悪行を継続していた。

 ジム・クレーン球団オーナーは関与していなかったという。同オーナーは「私たちは白紙の状態に戻って前に進む必要がある。アストロズは今日の出来事をへてより強い組織になっていきます」とコメントした。

 ヒンチ監督のアストロズでの5年間の通算成績は481勝329敗、勝率・594。ワールドチャンピオン1回、地区優勝3回、ポストシーズン進出4回。サイン盗みを実行した17年は16年ぶりの地区優勝を果たすと、WSではドジャースに4勝3敗と競り勝ち、球団初の栄誉を手にした。18年はリーグ優勝決定シリーズで敗退。昨季は2年ぶりのWSでナショナルズに3勝4敗で惜敗した。

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