マー君 サイン盗み問題に初言及 過去の試合で被害も「違和感があった」
ヤンキース・田中将大投手(31)が23日、仙台市内の古巣・楽天の室内練習場で自主トレを公開し、米球界を揺るがしているサイン盗み問題について初言及した。過去の登板で「違和感があった試合は実際にあった」と振り返った右腕。不正行為徹底排除の動きを歓迎し「フェアじゃないし。勝負したいですね。ちゃんと」と切実な思いを吐露した。
言葉に怒気がこもった。米球界で大騒動となっているサイン盗み問題。田中は「違和感があった試合は実際にあった」と明かし「それを全て言い訳にすることはできない。ただ、球種が伝達されて分かっていたら、そりゃいい成績を残しますよ」と押し隠していた気持ちを表に出した。
“違和感があった試合”を具体的には明言しなかった。ただ、問題の中心となっているアストロズ戦では対策を施したことを明かした。「去年のヒューストンでの試合は、走者なしでもサインを複雑にしていたし、サインも頻繁に変えていた」と振り返る。
関与したチームや関係者に処分が下り、さらに調査は続いている。「そりゃ(不正は)なくなってほしいですよ。フェアじゃないし。勝負したいですね。ちゃんと」。米球界が浄化に向かっている中、右腕の真剣勝負を臨む思いは切実さを増した。
この日はブルペンに入って32球。昨年10月に受けた右肘骨片除去手術から、順調な調整を重ねている。今季が7年契約の7年目。「悔いのないように一つ一つを大事に、大切に過ごしていきたい」とし「チャンピオンリングを、何としても取りに行きたい」。ガチンコ勝負の先-。自身初のワールドシリーズ制覇を見据えた。