大谷翔平「アンフェア」「自分の成長ない」アストロズのサイン盗みに独自の見解
「エンゼルス春季キャンプ」(19日、テンピ)
エンゼルスの大谷翔平投手(25)が、大リーグ機構(MLB)の調査により判明した17、18年のアストロズのサイン盗みについて「誰が考えてもよくない」と感想。また、投手目線では「それを考えたら自分の成長がない」と独自の見解を示した。
MLBがアストロズの不正行為に対する処罰を発表したのは1月中旬。1カ月が経過してもなおくすぶり続けるサイン盗み問題について大谷は「それはいいことでないとは思いますけどね。同じ条件下で(相手投手の)癖を盗むとか、配球を読むとかは努力の成果なので、それはもちろん素晴らしいことですけど、カメラとかを使ってしまうと、その時点で同じ状況下での試合ではないのでアンフェアになってしまう。これは誰が考えてもそうじゃないかなと思います」と話した。
大谷はメジャー1年目の18年にアストロズ戦で2度先発。いずれも敵地のマウンドに立ち、4月24日は6回途中4失点、9月2日は3回途中2失点だった。2度目の登板後に右肘靭帯に損傷が見つかり手術を受け、それ以降、一度も登板することなく、現在に至っている。
アストロズは中堅からのカメラで捕手から出されたサインを分析。打席内の打者にゴミ箱を叩くなどして球種を伝達していたことが判明している。大谷はマウンド上で異変を感じた?との問いに「それは分からないですね」。当時のアストロズと対戦した複数の投手が怒りや不快感をあらわにする中、大谷は「打たれたからといって、それ(サイン盗み)を疑うかっていわれたら(自分は)それはないと思います。それを考えたら自分の成長がないというか、打たれたのはサインを盗まれたからじゃないか、で片付けてしまったら、個人的にはすごいもったいないことだなと思う。(サイン盗みが)使われてたとしても抑えられる何かがあると思うので、個人的にはそうやって考えるべきです」と、大谷らしい前向きな考え方を口にした。
その一方で「(もし)お互いのチームが、カメラ1個ずつ何にでも使ってもいいよっていう(ルール)ならサインを盗むために使うとか、いろいろやりようはあると思う」とユニークな視点を披露。「原則、外からの情報(を使用するの)はダメですし、カメラもダメだと言われてるので、それを使うのは誰が考えてもよくないっていうか、普通に考えればその通りかなと思いますね」と話した。