MLB、7月開幕協議は難航か 選手会が年俸削減案を却下し対案提示
米スポーツ専門局ESPN(電子版)は27日(日本時間28日)、新型コロナウイルス感染拡大のため7月上旬の開幕を目指す米大リーグ機構(MLB)に対し、選手会が年俸大幅削減を阻止するため、試合数増加や年俸比例配分などの対案を提示したと伝えた。
同サイトによると、7月上旬開幕、シーズン82試合、無観客開催などで全30球団のオーナーの承認を得ているMLBは前日に選手に支払う年俸を金額に応じて削減する“スライド制”を提案した。しかし、高年俸選手にとって不利な同案は最大で75パーセントの大幅カットの可能性があることから選手会は「機構側の提案を却下することで基本一致」。一夜明けたこの日、対抗案としてシーズン100試合以上、試合数に応じた年俸の比例配分などを要求したという。
今季メジャー最高年俸3766万6666ドル(約40億7800万円)のエンゼルス・トラウトの場合、シーズン82試合の年俸は機構案では約600万ドル(約6億5000万円)まで減額されるが、選手会案では約1900万ドル(約20億5000万円)となり、約1300万ドル(約14億円)もの開きがある。さらに試合数を増やすことになれば、開催期間や日程にも影響してくることから協議が難航する可能性が出てきた。