メジャー最多4256安打のP・ローズ氏、コルクバット使用疑惑新証言 不正バット作製動画公開
大リーグ史上最多の通算4256安打の記録をもつピート・ローズ氏(79)のコルク入りバット使用に関して新証言が飛び出した。米紙パームビーチ・ポスト(電子版)が6日(日本時間7日)までに「彼は私を『コルク君』と呼んだ:フロリダ在住の男性が1984年にピート・ローズのためにバットにコルクを詰めたと話している」との見出しで長文記事を掲載した。
ローズ氏のコルクバット使用を告白したのは同氏が84年に所属したモントリオール・エクスポスで敵軍クラブハウス責任者を務めていたブライアン・ブリーンバーグ氏で「彼は私に電話で『コルク君、4本頼む』と言ってきた」と具体的なやり取りやローズが所有する数ダース分のバットにコルクを詰めたこと、さらにはローズ氏以外の選手のバットも細工したことなどを暴露。フロリダの自宅にある工具で実際にコルクバット作りを実演した動画はユーチューブで公開されている。
コルクバットはバットの先端部をくり抜き、コルクを詰めることで軽量化と反発力向上につながるとされており、使用を禁じられている。
同紙によると、ローズ氏のコルクバット使用に関しては01年に同氏の友人が、ローズ氏はタイ・カッブのレッズ時代の85年に使用していたと告白。今年5月にはカナダ紙「モントリオール・ガゼッタ」(電子版)でエクスポスの本拠地オリンピックスタジアムでグラウンドキーパーを務めたジョー・ジャマー氏が証言。同氏の話の中でもグリーンバーグ氏の存在が明かされている。
ローズ氏は63年から86年までレッズ、フィリーズ、エクスポスでプレーし、24シーズンでメジャー最多の通算4256安打などの記録。エクスポスには43歳の84年シーズンの途中まで所属し、95試合で打率・259(278打数72安打)、0本塁打、23打点だった。同年4月には史上2人目の通算4000安打を達成している。引退後はレッズ監督在任中に野球賭博に関わったとして89年に永久追放処分を受けている。
米メディアの間ではしばしば、ローズ氏とメジャー通算3089安打、日米合算4367安打のイチロー氏を比較する「ヒットキング論争」が繰り広げられている。