大リーグ今季実施へふたたび前進 コミッショナーが声明

 新型コロナウイルス感染拡大により延期している米大リーグの開幕について選手会と協議している同機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナーは17日(日本時間18日)、声明を発表。前日16日に選手会のトニー・クラーク専務理事と直接会談を行い、開幕案の枠組みを作成したことを明かすなど、中止の可能性を示唆していた今シーズンの開催に向けてふたたび前進したことを印象づけた。

 声明によると、会談はマンフレッド・コミッショナーの申し出により実現し、話し合いは数時間に及んだという。米全国紙USAトゥデー(電子版)は「マンフレッド・コミッショナーが火曜日(16日)の夜に自ら出向き、1対1の会談を行った」と伝えた。

 両者の最大の争点は年俸と言われており、選手会が3月末に合意した内容を基に「89試合制、年俸日割り100%」などを要求したのに対し、MLBは無観客による各球団の減収を理由に3度目の提案でも「72試合制、年俸日割り70%保証」を主張。クラーク専務理事が13日に交渉打ち切りを示唆する声明を発表すると、マンフレッド・コミッショナーは15日に出演したテレビ番組で今季開催について「自信はない。対話がない限り、極めて危険な状況は続くでしょう」と悲観的なコメントに終始した。

 しかし、この日発表した声明で同コミッショナーは「我々は合意の基礎となる進展した枠組みをつくって会談を終えることができた」と、開幕に向けて建設的な話し合いができたことを明かした。前日には米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチックス」が全30球団のうち8球団以上のオーナーが今季開催中止を望んでいるとし、MLBの強行日程が不本意な場合は選手会が千億円単位の巨額の年俸を求めて申し立てをする可能性がある、などと伝えたが、同コミッショナーは声明の最後に「私は各球団に(今季実施に向けて)前に進むように働きかけていますし、トニー(・クラーク専務理事)も同じあると信じています」の一文で結び、今季開催へ意欲を示した。

 声明では枠組みの内容は明かされなかったが、USAトゥデー(電子版)によると、7月19日開幕で公式戦を60試合行い、休養日は10日間。年俸は選手会が求める日割り100%。スプリングトレーニングは今月29日までに選手が集合し、3週間実施されるという。

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