大谷翔平 693日ぶり登板は「手応え感じる前に終わった」

アスレチックス戦の1回途中、マドン監督(右)に降板を告げられたエンゼルス・大谷=オークランド(ゲッティ=共同)
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 「アスレチックス6-4エンゼルス」(26日、オークランド)

 エンゼルスの大谷翔平投手(26)は右肘手術を乗り越えて693日ぶりに公式戦のマウンドに立ったが、1死も取ることができず、1回途中3安打3四球、メジャー自己ワーストの5失点で今季初黒星を喫した。打者6人に計30球を投げてストライクは15球。最速は153キロだった。

 18年9月2日のアストロズ戦以来となった公式戦のマウンド。大谷は「緊張はもちろんしますし、久々の部分というか、スケジュールも含めて久々だったので、フワフワした感じはあったかなと思います」と言った。

 先頭セミエンへの初球は150キロ直球。低めに投げ込み、ストライクを取った。しかし、2球目、甘く入った150キロを中前へ運ばれる。2番ロレアノには2球連続ボールからカーブでの見逃しストライクとファウルで追い込むもフルカウントにされて7球目の150キロが低めに外れて四球。3番チャプマンもカウント3-1から歩かせて無死満塁。4番オルソンへの2球目はこの日最速の153キロを計時したが、「腕がいまいち振り切れてなかった」。ここでもボールが先行して3者連続四球であっさり先制点を許してしまった。

 この時点で19球のうちストライクはわずか7球。「ゲーム勘というか、バッターを抑えにいくという気持ちよりも球を投げることに集中していた感じ」。敵ではなく、自分との戦いだったという大谷は、5番カンハをカウント1-2と追い込むも決め球のスプリット、スライダーをことごとくファウルにされてフルカウントに。最後は9球目、146キロ直球を右前へはじき返されて2点適時打。続くグロスマンにはワンストライクから投じた134キロスプリットを右前へ打たれて追加点を許し、降板を命じられた。

 マウンド上での心理を「まずは1個アウトを取って落ち着きたいという、そういう気持ちが、何て言うんですかね、うまくいかないところだったのかなとは思う」と、焦りがあったことを明かした大谷。時間にしてわずか17分の復帰戦の感想を「手応えを感じる前の段階で終わった」、「体的にも疲れる前に終わった」と語った。

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