大谷翔平、八回の逆転機に痛恨併殺打 4打数無安打 3戦連発ならず
「エンゼルス6-9アストロズ」(31日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平選手(26)は「4番・指名打者」で出場し、4打数無安打、2三振1四球、1得点。打率を・148(27打数4安打)とした。18年9月以来の3試合連続本塁打が期待されたが、一打逆転の八回1死一、三塁の好機に併殺打を記録するなど、見せ場をつくることはできなかった。チームは3連敗。
2点を追う八回1死一、三塁。ここまで3打数無安打1四球の大谷は、初対決の右腕パレデスの初球、高め154キロ直球をファウルにした。打ち損じ。打席内で悔しそうな表情を浮かべた。2球目のスライダーが外角に抜けてカウント1-1。続く外角153キロを強振したが、鋭い打球は二塁手のほぼ正面。痛恨の併殺打。打球速度は前夜の2号3ランと同じ時速169キロ。紙一重のスイングだった。
この日はアストロズの先発右腕マッカラーズと18年7月22日以来、約2年ぶりに対戦。初回1死一、二塁の先制機はカウント1-2から内角低め、ワンバウンドになる138キロナックルカーブに空振り三振。1-4の三回無死一、二塁の好機はカウント1-2からナックルカーブを打って一ゴロ。4-5の四回2死走者なしの場面はカウント1-2から内角低め、地面すれすれのナックルカーブに空振り三振を喫した。
アストロズの捕手は大谷のメジャー1年目の女房役だったマルドナド。マッカラーズが大谷に投じた12球のうち直球系はわずか1球。追い込んだ後の同投手の最大の武器を要求した。完敗だった。
大谷は4-8の七回に今季初四球で出塁し、後続の四球で二塁へ進んだ。1死後、レンヒフォの鋭いゴロを二塁アルトゥーベがエラー。勢いを失った打球がセンターへ転がったため、三塁コーチが腕を回してゴーサインを送ったが、大谷は打球を目で追ったため、三塁付近で減速。二塁を回りかけていた一走は大谷の動きを見て急停止。すぐに大谷はコーチの指示に気づいて生還したが、らしからぬプレーだった。
試合はエンゼルスの先発アンドリースが四回に4点を失うも、夫人の出産に立ち会うために戦列を離れた主砲トラウトに代わって2番に入ったグッドウィンが2号2ランを放つなどして1点差に詰め寄った。しかし、開幕から安定しない中継ぎ陣が追加点を許す。八回にグッドウィンの適時三塁打で反撃ののろしを上げたが、あと1本が出なかった。
両チーム合わせて21四死球という乱戦。エンゼルスは投手9人をつぎ込む必死の継投策も勝利にはつながらなかった。