大谷翔平、新フォームで10打席ぶり安打 マドン監督「対左投手が最大の問題」
「エンゼルス1-2マリナーズ」(30日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平選手(26)は「2番・指名打者」で出場し、4打数1安打1四球、1盗塁。三回に10打席ぶり(3四球含む)のヒットとなる右前打を放ち、打率を・181(105打数19安打13四球)とした。チームは延長十回の接戦を落とし、今季初の4連勝はならなかった。
大谷が先制のチャンスを作り出した。初回。7月29日の対戦で今季1号を放っている右腕ダンから四球を選んで出塁した。2死後、4番レンドンの打席で2ボールからの3球目に好スタートを切って二盗成功。今季5つ目の盗塁で自ら得点圏に進んだ。得点にはつながらなかったが、足で流れを呼び込んだ。
3試合連続の2番起用。試合前の監督会見では米記者から打率1割台に低迷する大谷の打順変更の可能性について質問が飛んだ。前日の試合では3打席連続三振の後に四球、そして、2打席連続満塁機で内野ゴロに倒れて5打数無安打。精彩を欠いたが、マドン監督は「ヒットはなかったけども内野ゴロで走者を進めて2打点を挙げた」と“進塁打”を高く評価。「その上、彼は飛べる、走ることができる」と、快足も大谷を打線上位に置く理由に挙げ、四球から二盗し、後続の適時打で同点のホームを踏んだ2日前の試合を回想しながら「打線に機動力をもたらす点が非常にいい」と言った。
現状打開のため22日の試合から従来のノーステップ打法と、右足を上げる新フォームを併用し始めた大谷。この日は初回から後者で打席に立ち、三回には自身10打席ぶり、チーム初安打となる右前打。カウント1-1から低めのスライダーを時速177キロの高速打球で鋭くはじき返し、新フォーム初安打を記録した。
しかし、3打席目以降は2三振を喫するなどして沈黙。1-1の八回無死一塁の打席ではマリナーズの3番手で登板した平野とメジャーで初めて対戦した。初球のスプリットを空振りした後、高めの145キロ直球を右中間へ高々と打ち上げてライトフライにした。紙一重。わずかに差し込まれ、勝ち越し機を逸した。
今季はここまで29試合に出場し、打率・181、5本塁打、18打点。試合前の監督会見で米記者から「オオタニの打撃を心配していますか?」と問われたマドン監督は「間違いなく調子を落としている」と話しながら「少しあるが、全体的に見て心配は全くない」と返答。「私の見る限りでは左投手が最大の問題だと思う」と、今季対戦打率・091(33打数3安打)と苦戦している左投手の攻略を課題に挙げ、「以前の状態に戻ると信じている」と言った。