マー君、初星もまさかのとばっちり…チャプマン頭部付近への投球巡り一触即発
「ヤンキース5-3レイズ」(1日、ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手(31)がレイズ戦に先発し、6回を投げて1本塁打を含む3安打2失点、7三振2四死球で今季初勝利(1敗)を挙げた。レイズの筒香嘉智外野手(28)は「5番・指名打者」で出場し、田中に2度抑えられるなど3打数無安打、1三振。また試合終了後にヤンキースのチャプマンの頭部付近への投球を巡り、一触即発の騒動も起こった。
左打者7人を並べたレ軍打線を手玉に取った。今季自己初の6回、同最多の88球の力投。直球24球に対し、スライダーを42球も投じて最多の7三振。「間違いなくきょうのゲームでキーになったのはスライダーでした」。初勝利を手にしたマウンドを振り返った。
負けられない戦いだった。前回18日の登板でレ軍に4回6失点、今季初黒星を喫した。ア・リーグ東地区の首位を快走するライバル球団に「何とかやり返したいと言う気持ちはあった」。気迫あふれる投球で敵の7連勝を阻止し、「勝利につながってよかった」と安どの表情を浮かべた。
試合後は思いも寄らぬ騒動に巻き込まれた。5-3の九回に守護神チャプマンの163キロ剛速球が相手打者の頭付近の投球となり、両軍ベンチに警告が出された。試合終了直後には選手たちがフィールドになだれ込み、一触即発状態に。敗戦の将、レ軍のキャッシュ監督は試合後の会見で「あれはひどい。ヤンキース側に非がある。特にマウンド上の投手だ」とバッサリ。返す刀で田中が初回2死からウェンデルの右肘にぶつけた1球を「故意だった」と非難。「誰かが責任を取るべきだ」と、報復死球を示唆する発言を口にした。
これを伝え聞いたヤ軍のブーン監督は「非常に恐ろしいコメントだ。適切とは全く思えないが、ここまでにしておく」と冷静に対応。なんとも後味の悪い勝利となった。
きょう2日は今季最後の直接対決。両軍の間に不穏な空気が漂い始めた。