大谷翔平、最近8戦で5度スタメン落ち 指揮官「不満見せない。本当のプロ」

 「ロッキーズ3-5エンゼルス」(13日、デンバー)

 エンゼルスの大谷翔平選手(26)は3試合ぶりに出場機会はなかった。大谷がスタメンを外れるのは2試合連続、最近8試合で5度目。前日は延長十一回にメジャー自己初、日本ハム時代の13年以来、7年ぶりに代走で途中出場した。

 標高1600メートル地点にあり、気圧が低いことから打球が飛びやすく打者有利とされている敵地クアーズフィールドでの3連戦最終戦。マドン監督は10日の会見で打率1割台に苦しんでいる大谷が敵地で復調することを期待する言葉を口にしていたが、結局、スタメンで起用したのは11日の初戦だけだった。

 試合前の監督会見。この日の相手先発が右投手だったにもかかわらず、2試合連続で大谷を先発で起用しなかった理由を米メディアから問われた指揮官は開口一番、「彼(大谷)は大丈夫だ」との言葉を3度繰り返し、「彼はとてもハードに練習している」と話した後、「アルバート(・プホルス)にもう一度、プレーさせたかった。今年の数字を見ると、左よりも右の方がよく打っている。昨日の試合もすごく状態が良いように見えた」と説明。大谷の今季の対右腕打率・204と、40歳のベテランの・254を比較した結果だったことを明かした。

 大谷とは毎日、コミュニケーションを取っているというマドン監督。スランプから抜け出せない現状を「彼からフラストレーションは感じられない。もちろん、心の中では不満を感じているはず。ただ、今年は多くの本当にいい選手たちが(大谷と)同じように打撃でトラウマを経験して乗り越えようとしている」。18年MVPで2年連続首位打者を獲得しているイエリチ(ブルワーズ)や、昨季36本塁打&91打点のオルソン(アスレチックス)ら20代の強打者たちが、大谷と同じように不振にあえいでいる事実を踏まえて「良い選手で若くてけがをしていなければ今の状況を乗り越えられる」と話した。

 最近8試合で大谷のスタメンはわずか3試合。前日の試合ではタイブレークの延長十一回に二塁走者として代走で起用した指揮官は「彼は本当にプロフェッショナルだ。昨日は彼の足が必要だったし、彼はその準備をしていた。スピードがある上に走塁もとても良い。彼はいろんな形でチームを助けている。これが私たちの目指すチャンピオンの形なのです」と熱弁を振るった。

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