マー君、6失点も大逆転勝ちでシリーズ突破
「ワイルドカードシリーズ・第2戦、インディアンス9-10ヤンキース」(30日、クリーブランド)
ヤンキースの田中将大投手(31)は5回途中5安打、ポストシーズン(PS)自己ワーストの6失点で勝敗はつかなかった。チームは4点差を跳ね返して2連勝を飾り、地区シリーズに進出した。
1球投げるごとに強まる雨と風。降雨予想のため43分遅れで始まった試合で田中が乱れた。初回。1死から連続二塁打で1点を失うと、直後に試合は中断された。33分後にゲーム再開。しかし、流れを変えることはできなかった。宝刀スプリットが思うように落ちない。2死から四球で走者2人を背負い、2長短打でさらに3点を失う。プレーオフ通算8試合、防御率1・76と抜群の安定感を誇った右腕が自己ワーストを更新する4失点を記録した。
しかし、そこから意地を見せる。二回を3人で片付けると、三回は先頭を四球で出しながら後続をピシャリ。四回も三者凡退。田中の力投にこたえるかのように1-4の四回にはウルシェラの満塁弾で逆転に成功すると、五回にも1点を加えてリードを2点に広げた。
勝利投手の権利が懸かった五回。田中がふたたび、乱れた。先頭に二塁打を許すと、次打者にはこの日3つ目の四球。無死一、二塁となったところでベンチからブーン監督が飛び出し、交代を告げた。2番手グリーンが2点適時打を浴びて、田中の失点は6に膨らんだ。
試合は、ヤンキースが6-6の六回に9番サンチェスの2ランで勝ち越しすも七回に追いつかれる。8-8の八回無死一、二塁から守護神チャプマンを投入したが、適時打を許して逆転された。ところが、九回にインディアンスの抑えハンドを攻め立てる。四球から2本のシングルで満塁とし、1死から犠飛で同点に。首位打者ルメイヒュ-の適時中前打で勝ち越し。九回をチャプマンが締めてシリーズ突破を決めた。