秋山翔吾「9番で全試合に出る方が価値ある」メジャー1年目は力不足を痛感
「ワイルドカードシリーズ・第2戦、ブレーブス5-0レッズ」(1日、カンバーランド)
レッズの秋山翔吾外野手(32)は「1番・左翼」で出場し、4打数無安打。八回の守備で途中交代した。チームは2試合連続ゼロ封負けでシリーズ敗退。プレーオフ(PO)初戦から22イニング連続無得点は1921年のジャイアンツが喫した20イニング無得点を更新するPO史上ワースト記録の屈辱だった。
前日の第1戦は延長十一回に代打で空振り三振だった秋山が満を持してスタメン出場。しかし、初回の打席で左飛に倒れると、三回は先頭で右飛、五回2死一塁の場面では空振り三振。最後の打席となった八回は二ゴロ。結果を出せないまま、終戦を迎えた。
七回まで0-1の投手戦。「負けて終わるのは悔しい。ピッチャーは勝てるチャンスをずっと残してくれていた。ピッチャーが頑張っていて点が取れなかった試合の中で野手として出てた以上は力不足を感じる」と秋山。9月の月間打率・317、出塁率・456の力を発揮できず、「何が良かった、悪かったというよりも良くても悪くても打たなきゃいけなかったというのは僕に足りない部分なのははっきりしたと思う」と自身を責めた。
昨オフに西武から海外FA権を行使してレッズと3年2100万ドル(約22億円)で合意。年間216安打の日本記録や首位打者など、輝かしい実績をもつ安打製造機はリードオフマンとして期待されたが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で60試合の短縮シーズンとなった1年目のスタメン出場は54試合(スタメン47試合)で打率・245、0本塁打、9打点、16得点、出塁率・357。対右投手の打率が・254(134打数34安打24四球)に対し、対左投手は・190(21打数4安打1四球)。目標としていた1番のスタメン出場は28試合にとどまり、PO第1戦同様、相手先発が左投手の場合はベンチを温める日が続いた。
「なるべく得点に絡む、打席に立つというところでは、1番を今までやってきた者としてはね、(力を)発揮できる、発揮したいところではあると思ってるんですけど、まず出てない試合をどれだけ少なくするかっていうのが課題。9番だろうが、全試合に出ることの方が僕は価値があると思ってますし、(相手先発が)右(投手)の時だけ1番で出ることで1番を守り切ったかっていうとそうではない。1年間どんな状況でも試合に出る、必要だと思わせるような選手にならないといけないと思う」。
9月上旬まで打率1割台の低空飛行。思うように結果が出ない中で実感したこともあった。
「速くて少し動くボールに対してはスイングスピードとか、体重を増やして飛距離を伸ばすことよりも、スイングの軌道をつかめばヒットになるかなっていうのは見えた」。
雪辱を期すメジャー2年目。「意気込みだ、なんだ、というよりも結果で示さなきゃいけない」。秋山ががむしゃらにスタメンの座を奪いにいく。