MLBクオリファイング・オファーは20億円!注目はマー君やバウアーら
大リーグ機構(MLB)と選手会がフリーエジェント(FA)選手に対して、今季所属球団が1年契約を提示する「クオリファイング・オファー(QO)」制度の規定額を1890万ドル(約20億円)に設定したと8日(日本時間9日)、AP通信が伝えた。
同制度は今季年俸上位125選手の平均額を規定額とし、球団からの提示を拒否したFA選手を獲得した他球団は翌年のドラフト上位指名権を元所属球団に譲渡するというもので、無償でFA選手の不公平な流出を防ぐために12年から導入された。
今季は新型コロナウィルス感染拡大の影響で60試合の短縮シーズンのため、選手に支払われる年俸は試合数に応じているが、規定額は通常の162試合の年俸の平均額となっており、昨季の1780万ドル(約18億9千万円)から110万ドル(約1億1000万円)上昇した。
主な対象選手はヤンキースとの7年1億5500万ドル(約164億3000万円)の契約を満了する田中のほか、サイ・ヤング賞最有力候補のバウアー(レッズ)や史上初の両リーグ首位打者に輝いたルメーヒュー(ヤンキース)、アストロズの1番スプリンガー、エンゼルスのシモンズら。
大リーグ公式サイトによると、昨季までQOを提示された選手は90人で、受け入れた選手はわずか8人しかいない。日本人選手ではヤンキースの黒田が12年と13年に球団の提示を拒否した後、規定額より高い年俸で再契約し、マリナーズの岩隈は15年に提示を拒否し、規定額より低い年俸で合意。また、このほど千葉ロッテと電撃合意したチェンはオリオールズ時代の15年に規定額1580万ドル(約16億7000万円)の提示を拒否してFAとなり、マーリンズと5年8000万ドル(約84億8000万円)で合意している。