マー君 ヤ軍QO提示なし 日本を含む全球団との交渉解禁
ヤンキースからフリーエージェント(FA)になった田中将大投手(32)は、旧所属球団との独占交渉期限だった1日までに「クオリファイング・オファー(QO)」の提示がなかった。これにより日本を含む全球団との交渉が解禁となった。
ヤンキースは今後も交渉可能。QOが出れば田中の残留は決定的とみられていた。出さなかった球団の判断には現状の田中への評価が色濃く表れている。
ヤンキースの先発陣ではコール、セベリーノに続く3番手以降となる見込み。今季は持ち前のポストシーズンでの勝負強さが影を潜めた。年齢を考えても162試合換算で年俸2300万ドルだった今季からの大幅ダウンが妥当で、QOの規定額では高いとされた。
今季はコロナ禍で各球団が巨額の減収となり、オフに高年俸選手と契約しないケースが続出している。サイ・ヤング賞2度のクルバー(レンジャーズからFA)、アーチャー(パイレーツからFA)ら実績がある先発も移籍市場に出てきたため、田中の去就への影響は必至だ。
ヤンキースは田中の実績を認め、本人も愛着を持っている。両者の交渉が本格化する場合、田中は他球団をてんびんにかけ、妥協点を探ることになりそうだ。1日付のニューヨーク・ポスト紙(電子版)は単年1200万ドルでの残留を予想した。