ダルがパドレス移籍 カブス、コロナ禍で最多勝エース苦渋の放出
米大リーグ、カブスのダルビッシュ有投手(34)がトレードでパドレスへ移籍することが両球団の間で合意に達した、と28日(日本時間29日)、大リーグ公式サイトが伝えた。7選手が絡む大型トレード。カブスはダルビッシュと同投手の専属捕手ビクター・カラティニ(27)の2選手を放出し、今季7勝右腕ザック・デービーズ投手(27)と有望マイナー4選手を獲得するという。
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最多勝投手が当該シーズン直後にトレードされるのは00年のデービッド・ウェルズ以来、20年ぶりのことだ。
コロナ禍で財政がひっ迫しているカブスにとって総年俸削減は今オフの課題。残り3年5900万ドル(約61億2千万円)来季年俸チーム2位の2200万ドル(約22億8千万円)のエースの放出は苦渋の選択だったはずだ。
ただ今季の活躍があって成立したトレードという意味でカ軍にとっては最高のタイミングと言っていい。
一方のパドレスはエース格のクレビンジャーが右肘手術で来季絶望。先発陣強化は急務だった。
両軍の思惑が一致したが、カ軍が得たマイナー4選手はいずれも球団有望株ランキング10位以下。メジャー有数の人気球団が強気の交渉をできなかったところにも財政状況の厳しさが浮き彫りにされた。(デイリースポーツ・大リーグ担当・小林信行)