米野球殿堂 シリング氏への票、複数の記者が取り消し要求 米議会襲撃支持で 米報道
米経済誌フォーブス電子版は22日(日本時間23日)、26日(同27日)に発表される2021年の米国野球殿堂入り選手の投票でメジャー通算216勝のカート・シリング氏に票を入れた複数の記者が取り消しを求めていると伝えた。
同サイトによると、共和党トランプ前大統領の支持者でQアノン陰謀論信者とみられるシリング氏は自身のツイッターで5人の死者を出した6日に起こった米議会襲撃を擁護する文面を投稿。それを受け、昨年末に締め切られた投票で同氏の殿堂入りを推した複数の記者が投票用紙の修正を要求したという。
殿堂入りの選考対象となる選手は「大リーグで10年以上プレーし、引退から5年が経過」が条件。投票は全米野球記者協会(BBWAA)在籍10年以上の記者によって行われ、候補者の中から10人までを選び、75%以上の得票率が必要となる。選考対象期間は10年で、得票率5%未満の場合は資格を失う。
投票に関する規則の一つに「投票は選手の記録、能力、品位、スポーツマンシップ、性格、チームへの貢献度に基づかなければならない」とある。
シリング氏は88年にオリオールズでメジャーデビューし、アストロズ、フィリーズ、ダイヤモンドバックス、レッドソックスを渡り歩き、メジャー20年の通算成績は216勝146敗22セーブ、防御率3・46だった。最多勝2回、最多奪三振2回。球宴6回。01年にダイヤモンドバックスで、04と07年にレッドソックスでワールドシリーズ制覇に貢献した。07年に現役を退いた。
殿堂入り有資格8年目だった昨年の投票率は70%。殿堂入りを果たしたジーター、ウォーカー両氏に次ぐ票を獲得した。