沢村拓一、初の実戦形式登板で打者4人に3K「思い通り」上原氏は「素晴らしい」
レッドソックスの沢村拓一投手(32)が実戦形式の投球練習「ライブBP」に初めて登板。打者4人対してスプリットで空振り三振を奪うなど、手応えを実感するマウンドをとなった。
ビザ発給の遅れでチームに合流したのは1週間前。3日と6日にブルペンで投球している沢村は「ブルペンで投げる時と違って打者がいるんで向かっていく気持ちも出てきます」。直球にスプリットとスライダーを織り交ぜ、打者4人から3つの三振を奪い、「今日に関しては思い通りだったと思います」と満足感を漂わせた。
チーム合流当初は「22」だった背番号は「19」に変わった。守護神として13年のワールドシリーズ制覇に大きく貢献した上原浩治氏が背負った番号。この日は、「野球でもプライベートでもすごい良くしてもらってる、大好きであり、尊敬する先輩」と形容する上原氏が見つめる中、初めて打者に投げたが、「緊張することはなかったです」と気負うことなく、自身の投球に集中した。上原氏は自身のツイッターを更新。「素晴らしいピッチングでした」と絶賛し、「これから楽しみですね」とつづった。
この日は沢村と同じタイミングで剛腕イオバルディも登板した。「彼は98、99、100マイル(約158~161キロ)のボールをこの時期に当たり前のように投げている。(僕は)日本で球が速い部類ではありましたけど、メジャーで勝ち残っていくためには、パワーに関して言えば、こちらでは勝つことができないなっていうふうに感じています」。メジャー投手との馬力の違いを痛感する一方で、「自分の軸になるボールはストレートとスプリット。その軸は絶対にずらさない。そこにプラスアルファでカットボール、ツーシーム、スライダーを投げますけど、コンビネーションをどんどん使っていく」と、日本で培った投球スタイルを貫く気持ちを強くした。
合流から1週間。同僚らとのコミュニケーションは通訳頼みだが、「自分のことを名前で呼んでくれる選手が日々増えてますし、受け入れてくれて本当にありがたいと思います」と、チームに感謝する。
次なるステップは実戦のマウンド。早ければ週末にもオープン戦に登板する。「もっともっと状態を上げないといけないなって自覚してます」。約3週間後の開幕を見据え、調整を続けていく。