大谷翔平、快足生かして5試合連続安打 2度目のマルチで打率・538 OPS1・303
「オープン戦、エンゼルス-ジャイアンツ」(11日、テンピ)
エンゼルスの大谷翔平投手(26)が「3番・指名打者」で出場し、3打数2安打。今オープン戦2度目のマルチ安打、出場全5試合でヒットを記録し、打率を・539(13打数7安打)、OPS(出塁率+長打率)を1・303とした。
主砲トラウトの今季1号2ランで先制した直後の打席。大谷がメジャー通算128勝右腕クエトの初球、内角速球を流し打った。内野陣全体が右へ寄る大谷シフト。鋭いゴロ打球はがら空きになった左翼線際を抜けた。
一塁を蹴って二塁を狙った大谷だが、左翼手が二塁へ好返球。慌てて一塁へ帰塁し、一塁コーチの指示に従ってヘッドスライディングを試みると、勢い余ってヘルメットが飛んで苦笑いを浮かべた。
オープン戦初戦からの連続安打試合を5に伸ばした大谷は2死からプホルスが放った左翼線への当たりを見て一塁から快足を飛ばす。左翼手が捕球した時の大谷は三塁ベース手前だったにもかかわらず、三塁コーチは「GO」サイン。果敢に本塁へ突入したが、憤死した。
再び、大谷が快足を披露したのは三回の打席だ。ベテラン右腕が繰り出すトルネード投法やスライドステップなどの変則フォームに動じることなく、カウント3-1とすると、内角速球を二塁ベースの左へはじき返した。バックハンドでゴロ打球を処理した遊撃手がノーステップで一塁送球。しかし、大谷がわずかに早く一塁を駆け抜け、オープン戦初戦の1日のホワイトソックス戦以来、2度目のマルチ安打を記録した。
五回の第3打席は先頭で3番手右腕マルテと対戦。ワンボールからの2球目、やや低めの直球を鋭く振り抜き、センター左へライナー性の打球を飛ばしたが、中堅手が走りながら好捕。3本目の安打はならなかったが、状態の良さをうかがわせる打撃だった。
新型コロナウイルスの影響により60試合制で実施された昨季は打率・190と苦しんだ。オフから軸足(左足)に体重を乗せる打撃フォームに取り組んでいる大谷は、2月下旬の会見で「しっかりと下(下半身)で回れている時は上(上半身)がフリーな状態になるスペースも大きいと思うので、そのぶん、(打)率が残る可能性が高いのかなと思います」などと話していた。