大谷翔平、2打席連発 逆方向へパワー全開「軽く当てたような感じ」
「オープン戦、エンゼルス-レッズ」(15日、テンピ)
エンゼルスの大谷翔平投手(26)が「2番・指名打者」で出場し、2打席連続左越え本塁打を含む3打数2安打2打点、1三振だった。大谷の実戦での1試合2本塁打は18年8月3日のインディアンス戦、19年6月30日のアスレチックス戦に続いて自身3度目。6試合連続安打で打率を・563(16打数9安打)とした。
13日に先発登板した大谷は、11日のジャイアンツ戦以来、4日ぶりに打者で出場。初回の打席は、投手と外野手の二刀流で知られる右腕ロレンゼンから左越えソロ本塁打を放った。フルカウントから外角高めの直球を振り抜くと角度ある打球は右翼から左翼に吹く風にも乗って左翼芝生席に着弾した。
続く三回の打席は二刀流右腕が投じた初球、浮いたカーブをジャストミート。打球は鮮やかな放物線を描いて左中間芝生席へ落ちた。
3日のレンジャーズ戦ではセンターバックスクリーンを越える143メートル(推定)の特大1号を記録。この日は風があったとはいえ、左翼ポールまで104メートルの球場の左翼フェンスを軽々と越えるパワーを見せつけた。
逆方向への2発について大谷は「自然に向こうに上がっているかなと思います」と説明しながら「1打席目は軽く当てたような感じでしたけど、あそこ(左翼方向)にしっかり入るなら引っ張ってもしっかり入るので、それはいいんじゃないかなと思います」と納得の表情を見せた。
とらえた球種が異なる点にも自ら言及。「2本は違うホームランだった。1本目は追い込まれて変化球を頭に入れながら真っすぐが来たので、払うような感じで打ったヒット(ホームラン)ですし、2本目はカウントの(ストライクを取りにきた)カーブ。真っすぐを待ってましたけど振り抜けたので、違うホームランでよかったかなと思います」と振り返った。
五回の第3打席では昨季までチームメートだったラミレスとの対決が実現した。親日家右腕がマウンド上から頭を下げてあいさつすると、打席内の大谷はヘルメットのひさしを触れて呼応。ワンボールから2球連続ファウルで追い込まれた後、足元付近の内角低めの変化球にバランスを崩された大谷は思わず笑顔。最後はチェンジアップにバットが空を切り、悔しそうな表情を見せた。
「ゲーム前にあいさつしてたので、あたるといいなと思っていましたけど、本当にあたったので。全球チェンジアップでしたけど、それなりにいいスイングができました。最後はいいボールだった。ナイスボールでしたね」
ここまで打者で6試合に出場し、打率・563、3本塁打、4打点。「今のところはいいかなと思いますね。打ちに行っているボールがストライクのボールですし、ファウルになってるのもしっかりとストライクのボール。見逃してるのが比較的ボールになるような球なので、振ってる結果ももちろんいいんですけど、振るか、振らないかの判断もまずまずいいんじゃないかと思ってます」と大谷。21日にオープン戦3度目の登板が控えており、「投げてる方が自然と打席でも集中してる感じがありますし、特に打席ではボール、ストライクの判断もいいと思う。結果以上に立ってる感じはいいかなとは思います」と相乗効果を口にした。