沢村拓一「一つ僕が本当に言いたいのは…」コロナ感染判明の同僚を擁護
「オープン戦、パイレーツ4-7レッドソックス」(27日、ブラデントン)
レッドソックスの沢村拓一投手(32)が7-4の六回から4番手で登板し、1回無安打無失点、1四球。最速156キロの直球に150キロ台のスプリットと今キャンプ最も安定しているスライダーを織り交ぜて3戦連続無失点、防御率を3・86とした。
「一つ僕が本当に言いたいのは…」。降板後のリモート取材。画面の向こうの沢村はそう切り出した。試合前の会見でコーラ監督が、救援投手で昨季は抑えを務めたバーンズが新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したと発表。5日後に迫っている開幕には間に合わないことが決まった。
沢村はバーンズを愛称「バンジー」で呼びながら「レッドソックスはチームとしても組織としても、バンジーも含めた選手全員、スタッフ全員、本当に気をつけて生活している。その中でウイルスの(陽性)反応が出てしまったのは正直誰も悪くないし。ウイルスの問題は世界的な問題であって陽性反応が出たからといって彼だけの責任ではない。誰にでも起こりうる、リスクを持ってみんな気をつけて生活をしている中でそうなってしまったので誰も責めることはできない」と熱い口調で擁護。
バーンズに届けとばかりに「彼がブルペンの主力で素晴らしいピッチャーというのはチーム全員がわかっていますし、戻ってきた時にはしっかり元気に投げてもらって、レッドソックスが勝っていければ、と個人的には思っています」とエールを送った。
レッドソックスはバーンズに代わってオフにヤンキースとのトレードで獲得したオッタビノをクローザーとして起用する見込み。現状ではセットアッパーだが、状況によっては試合を締める可能性もある沢村は「自分のやるべきことをしっかりやるだけ。それだけです」と、短い言葉の中に強い思いを込めた。