大谷翔平、MLB史上初の“快投” 4回無失点7三振6四球は前例なし チームは勝利
「エンゼルス6-2レンジャーズ」(20日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(26)が今季初登板となった4日のホワイトソックス戦以来、16日ぶりに先発し、4回1安打無失点だった。前回登板で悪化させた右手中指のマメの影響が心配される中、7三振7四死球、80球のうちストライクが37球という大荒れの内容だった。最速は158キロ、防御率1・04。2点リードの展開で降板したが、5イニングを投げ切ることができず、18年5月20日以来の復活星はならなかったが、チームは快勝した。
大谷の初回は先頭を154キロ直球で遊ゴロに打ち取ったが、2番ダールを4球連続ボールで歩かせなるなど、3者連続四球。1死満塁の窮地に立ちながら後続をスプリットで連続空振り三振に仕留めて無失点で切り抜けた。
右手指先の乾燥を防ぐためか、マウンド上では右手に何度も息を吹きかける仕草を見せた大谷。二回は先頭をスプリットで空振り三振に仕留め、復調を予感させたが、8番ガルシアに四球を与える。二盗阻止で2死とした後、9番ホルトにはフルカウントから首を振って投じたスライダーを中前打。ふたたび、走者を背負ったが、1番カイナーファレファをスプリットで空振り三振に斬ってイニングを締めた。
この日の予定投球数は75前後。2イニングで47球を費やした大谷の三回は先頭を二ゴロ、次打者をスプリットで空振り三振。このイニングこそは、と思われたが、4番ローには4球連続ボールを投げ後続を中飛に打ち取った。
2点リードの四回も遊直、空振り三振で2死を取った後に四球と死球で2死一、二塁。得点圏に走者を置いた場面で迎えたカイナーファレファにはカウント2-2から投じたスプリットでバットに空を切らす。80球でマウンドを降りた。
前回登板では92球のうち160キロ以上が14球あったが、この日はマメの悪化を避けるためか、直球は抑え気味で最速は158キロにとどまった。
中継局によると、4イニング以下で7三振以上、6四球以上を記録しながら無失点に抑えた投手は史上初だという。崩れそうになりながらも失点を許さなかった大谷の“快投”がチームに勝利をもたらした。