エンゼルス大谷 無失点も大荒れ4回7K7四死球「自分でピンチ招いて抑えて」
「エンゼルス6-2レンジャーズ」(20日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(26)がレンジャーズ戦に先発し、4回1安打無失点で勝敗はつかなかった。右手中指のマメの影響で16日ぶりとなった登板は7三振7四死球と大荒れ。18年5月20日以来の復活星はならなかったが、メジャー史に残る“怪投”を披露した。
荒れた。16日ぶりのマウンドで大谷が制球に苦しんだ。
初回は3者連続四球で窮地に陥り、スプリットで連続三振を奪って無失点。その後も四球と三振を繰り返し、「自分でピンチを招いて、自分で抑えて、という感じだった」と独り相撲。80球のうち43球がボールの投球を「0点でしたね」と厳しく自己採点した。
最速は158キロ。前回の登板で14球あった160キロ超えはゼロ。右手中指のマメを悪化させないように意図的に球速を抑え、二回以降は変化球主体の配球に切り替えた。
投球を支えたのはスプリット。通常の縦の変化だけでなく、左打者にはカット気味に内角に食い込む変化をイメージした2種類を投げ分けた。
「スプリットしか良くないな、という感覚だった。全体的にはストレスがたまってしまうようなリズムで投げていたので、次回はしっかり改善できるようにしたい」
試合後のマドン監督は無失点の結果を高く評価。「投げている球は非常にいい。四球を出しながらもよく粘っていた」。次回登板の投球数を90へ引き上げる考えを明かした。
球団広報によると、1901年以降、4イニングを投げて7三振以上、6四球以上を記録し、無失点だった投手は大谷が初めて。MLB100年ぶりの本格的二刀流選手が歴史的“怪投”で、メジャー史にまたその名を刻んだ。