大谷翔平、109年伝統球場の2大名物“制覇” 敵地3連戦で心揺さぶる2発
「レッドソックス5-6エンゼルス」(16日、ボストン)
エンゼルスの大谷翔平投手(26)が今季初めて「3番・指名打者」で出場し、1点を追う九回に逆転決勝12号2ランを放った。この日は5打数1安打2打点で打率・262。チームの連敗を4で止めた。
切れるなよ。残ってくれ。 1点を追う九回2死一塁。右翼ポール際に飛んだ打球を見ながら大谷は心の中でそう念じた。
1912年開場、メジャーで2番目に古いフェンウェイパークで大谷がまた打った。2日前の11号は左翼にそびえる高さ11・3メートルの壁、グリーンモンスターを越えていく打球。この日は、1942年から52年まで安打製造機として人気を博し、現役引退後は監督、コーチとして球団に貢献したミスター・レッドソックス、ジョニー・ペスキー氏の名にちなみ、『ペスキーズ・ポール』と呼ばれる右翼ポールを巻く打球だ。
左打ちの小兵打者で右翼ポール際への本塁打が多かった同氏。背番号6は永久欠番となっており、生前はイチローさんのファンとしても知られている
右翼92メートル、左翼94・5メートルの球場。両翼に存在する2つの名物を大谷が“制覇”した。土壇場でチームを救った劇的な一発。エンゼルスの中継局の解説グビザ氏は勝利の立役者に称賛の言葉を送りながら「ペスキーズ・ポール、ありがとう」と叫んだ。