大谷翔平 バースデー打は9戦39打席ぶり単打 九回サヨナラ機逸して5連勝ならず
「エンゼルス4-5レッドソックス」(5日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が「2番・指名打者」で出場し、5打数1安打。前日に31号を放ち、04年の松井秀喜(ヤンキース)に並んだ日本選手最多本塁打記録の更新はならなかったが、27歳の誕生日に9戦39打席ぶりとなるシングルヒットを記録した。打率・277。チームは敗れて5連勝はならなかった。
この日、27歳の誕生日を迎えた大谷は本拠地スタンドにお祝いボードが揺れる中、初回の打席に立った。スタンドの一部からはMVPコール。過去の対戦5打数2安打の左腕ペレスに対し、カウント3-2から内角低めに沈む138キロチェンジアップに空振り三振。客席から大きなため息が漏れた。
1-2の三回1死一塁の打席は遊ゴロ。初球、内角ストライクゾーンの内側に食い込む150キロシンカーにバットを折られた。
快音は3点を追う五回1死二塁だ。2ボールから内寄り148キロシンカーを詰まらせながら左前へ運んだ。直近8戦10安打はすべて長打。その内訳は二塁打、二塁打、三塁打、本塁打、本塁打、本塁打、本塁打、本塁打、本塁打、本塁打だった大谷が単打を記録するのは6月25日のレイズ戦でのバント安打以来、実に9戦39打席ぶりだった。
二塁走者ロハスが本塁突入。一度はセーフになったが、ビデオ裁定で判定が覆り、打点は取り消された。左翼手からの本塁返球を見てすかさず二塁を陥れた。
2点を追う七回の第4打席は沢村に代わったマウンドに上がったばかりの3番手左腕テイラーに左飛。カウント0-2と追い込まれた後、内角から真ん中に入ってくるスライダーをとらえきれずに打ち上げた。
総立ちの地元ファンからMVPコールを受けたのは1点を追う九回2死一、二塁の好機だ。抑え右腕オッタビーノに対し、カウント3-1としたが、真ん中の129キロスライダーにバランスを崩されて二ゴロ。本拠地に落胆の声が渦巻く中、大谷は悔しそうな表情で天を仰いだ。
レッドソックスの沢村は3点リードの五回1死三塁から2番手で登板。オール直球勝負で二飛、三ゴロに仕留めて見事な火消しを披露した。回またぎの六回は先頭を低めの158キロ直球で見逃し三振に仕留めたが、9番ロハスには甘く入った156キロ直球を右越えソロ被弾。それでも連打を許さず、1番フレッチャーを148キロスプリットでバットに空を切らせたところでお役御免。ネクストバッターズサークルで待機していた大谷とのメジャー初対決は実現しなかった。1回1/3、1安打1失点で防御率を2・65とした。
チームはア・リーグ最高勝率で東地区首位を堅守した。