大谷翔平、前半戦マルチ締め 本塁打トップで球宴へ 2日連続で敵地ファンにサイン提供
「マリナーズ1-7エンゼルス」(11日、シアトル)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が「2番・指名打者」で出場し、4打数2安打1四球だった。前半戦最終戦で3戦ぶり25度目のマルチ安打を記録して打率は・279。チームは1番フレッチャーが4安打4打点で24試合連続安打を記録する活躍で連敗を2で止め、貯金を1とした。
粘着物質を使用した不正投球により10試合の出場停止処分を受けた左腕サンティアゴの対決。大谷は初回の打席で初球、140キロの内角シンカーをとらえて右翼線二塁打を放った。時速172キロの痛烈なライナー性の打球で滑り込むことなく二塁に達した。
フレッチャーの24試合連続安打となる2号ソロで同点にした直後の三回の打席は空振り三振。カウント1-2から外角高めの150キロ直球にバットは空を切った。
2点適時打を放ったフレッチャーを一塁に置いた五回の打席は4番手左腕ミシェビッチに左飛。カウント1-1から甘く入った129カーブを浅い左中間に打ち上げた。紙一重の打撃だった。
2つ目の快音は七回だ。3打席連続打点のフレッチャーを一塁に置き、6番手右腕スワンソンに対し、1ボールから外角スプリットを一塁手の左へ打ち返した。ゴロ打球が横っ飛びで捕球を試みた一塁手のグラブをはじかれ、転がる間に大谷が快足を飛ばして一塁を駆け抜けた。
3点リードの九回無死一塁の打席は四球。抑え右腕モンテロに対し、フルカウントからの7球目、ワンバウンドになったチェンジアップを見送って一塁へ歩いた。後続の連打を呼び込み、勝利を決定づけた。
試合前には前日に続いてキャッチボールの後に左翼線側席で待つ敵地ファンにサインを提供した大谷。この日までに33本塁打を放ち、前日まで最多で98年のサミー・ソーサ(カブス)と並んでいた米国外出身選手による前半戦本塁打記録を塗り替えることはできなかったが、本塁打部門メジャー単独トップでオールスター戦に臨む。