エンゼルス・大谷 V35号 左腕攻略!ゲレロに3差 自己最多年間13盗塁
「ツインズ2-6エンゼルス」(25日、ミネアポリス)
敵地ファンのどよめきの中、打球は右翼席上段を越えて通路で弾んだ。2-2の六回。大谷が1ボールから甘く入ったスライダーを完璧に捉えた。打球速度182キロ、飛距離127メートル。確信を持って一塁へ歩いた35号決勝弾。ベンチで背番号17が白い歯をこぼした。
本塁打王を争うゲレロ(ブルージェイズ)との差を3本に広げた5戦ぶりの一発。快音の瞬間、マウンド上でうつむいたのは2番手左腕コローンだ。
大谷にとって今季12本目となる左腕撃ち。マドン監督が「彼は数日前に私にこう言ってたよ。『今は左投手がよく見えてます』と」と明かす。対左腕の長打率・703は対右腕の・673を上回る。有言実行の左腕攻略だった。
1点リードの八回2死三塁の打席では今季6個目の申告敬遠で歩かされた。勝負を避けたツ軍ベンチに敵地ファンがブーイングを浴びせる珍現象。一塁上で大谷は一塁手のサノと顔を見合わせて表情を崩した。
次打者の4球目には二盗を成功させ、自己最多の年間13盗塁をマークした。同じ試合で本塁打と盗塁を記録するのは今季10度目。エ軍ではトラウトら4人しか達成していない快記録で存在感を示した。