大谷翔平「ちょこっと三振狙いにいきました」最終球で最速160・4キロ 雄叫び5勝目
「エンゼルス6-2ロッキーズ」(26日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が「2番・投手」で投打同時出場し、7回5安打1失点で米自己最多の5勝目(1敗)。最終99球目で最速160・4キロを計測し、空振り三振を奪う力投で防御率を3・04とした。打っては初回に適時打で自身を援護するなど、4打数1安打1打点だった。打率・277。チームは3連勝で9日ぶりに貯金1とした。
ユニホームを泥だらけにした大谷がマウンド上で吠えた。3点リードの九回2死。五回にこの日唯一の失点となったソロ本塁打を許した9番ヌネスへの99球目、外角高めの99・7マイル(160・4キロ)でバットに空を切らせた。
「最後の七回はちょこっと三振狙いにいきましたね。全体的にはそんなにムキにならずにしっかり球数調整しながら投げたいなと思ってたので、最後はホームラン打たれてるバッターでしたし、しっかりと最後まで気を抜くことなく、三振を狙いにいきました」
地元ファンを熱狂させた魂の1球。右こぶしを握って気を解き放った。
援護したのは自分だった。初回無死二塁。カウント3-1から外寄り153キロシンカーを右前へはじき返し、二走フレッチャーを生還させた。1死後のウォルシュの打席では3球連続けん制球を受けていずれも手から帰塁。ワンボールからの2球目に今季14盗塁目となる二盗を成功させ、本拠地をさらに沸かせた。右前打で2点目のホームを踏んだ。
「ピッチングとバッティングは別で考えるので、初回は初回でピッチャーの入りとしてしっかり大事に行きたいなと思ってますし、1打席目はチャンスで回ってきたのでしっかりといいバッティングのアプロ-チをして、また盗塁もできたのでそこも良かったかなと思います」
投げては初回、二回ともいずれも走者を背負いながらも連打を許さず。四回2死一、二塁の場面では137キロスライダーで一飛に打ち取り、ピンチを脱した。
2-0の五回1死走者なしの場面でヌネスにフルカウントから甘く入ったスライダーを右越え本塁打されたが、六、七回はいずれも三者凡退。勝利のバトンをリリーフ陣に託した。
エンゼルスは2番手キンタナがソロ被弾して2点差に詰め寄られ、3番手シシェックが2死二、三塁のピンチを招いたが、リードを守って逃げ切った。