大谷 ゲレロ弾阻止!二刀流でライバル直接対決 6回2失点6連勝で7勝目
「エンゼルス6-3ブルージェイズ」(12日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が本拠地でのブルージェイズ戦に「1番・投手」で投打同時出場し、6回2失点で自身6連勝となる7勝目をマークした。本塁打と打点を争うゲレロとの“直接対決”は、単打のみの2打数1安打1四球。大谷の打撃は3打数1安打1四球に終わり、両選手とも本塁打、打点はなかった。
マウンド上で心を躍らせた。対じした2人にしか知り得ない18・44メートルの空間を満喫した。打撃タイトルとMVP争いでも最大のライバルと目されているゲレロとの初めての対決。「すごい楽しかった」。大谷が素直な気持ちを言葉にした。
ホームランキングが打点王に投げる。夢対決が実現したのは初回だ。初球、真ん中付近の142キロカットボールを左前へはじき返されると、大谷が一塁の方を見て笑みを浮かべた。
しかし四回の打席では、スライダーで空振り三振に斬ってお返し。投球数から最後になると分かっていた六回はカウント2-2からこの日最速の159キロ直球を投げ込んだ。「おそらく一番いいバッター。どんどんどんどんゾーンで勝負していくのが自分のスタイル。しっかりといい球が多かった」。結果は2打数1安打1四球。本塁打と打点は一つも許さなかった。
6回99球を投げて2失点。「メカニックも含めて今日はあんまり良い動きではないなと思っていた」。それでも5登板連続クオリティースタート(6回以上、3自責以下)を達成し、6月以降は負けなしの自身6連勝で7勝目。「悪いなりにという感じ。悪い時にもしっかり(試合を)作れるのが一番いいところ」。1918年のルース以来となる2桁本塁打2桁勝利の快挙に、また一歩前進した。
打者では3戦連続1番で起用され、初回に時速180キロの弾丸ライナーで左中間二塁打。二回の打席では四球から追加点を演出し、自分自身を援護した。
前夜の試合で14戦48打席ぶりの38号を放った大谷は言う。「いい時っていうのは打つべくしていい結果が生まれることが多いと改めて感じた」。三回の打席は中飛に倒れたが、「感じ的にはすごい良かったので継続していけたら」と、復調の兆しをしっかり感じ取っていた。
10登板連続の投打同時出場で、チームの戦績は8勝2敗だ。「味方が点を取れない時にも勝つ可能性が残るようにゲームを作れるのが一番大事」。勝利に対する大谷の強い思いがチームを支えている。