大谷、復調2戦連続マルチ 絶好機に不可解判定 中継局「ボール1個分外れている」
「エンゼルス3-1アストロズ」(15日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が「1番・指名打者」で出場し、4打数2安打だった。2戦連続、シーズン32度目のマルチ安打で打率を・271とした。チームは有望右腕デトマーズが6回1失点でメジャー初勝利を挙げ、連敗を2で止めた。
前夜は3戦ぶり39号や打球速度185キロの左飛を打つなど、本来のスイングを取り戻した大谷。6戦連続1番で起用されたこの日は、アストロズの先発右腕マクラーズに対し、初回の打席は内角高めのシンカーとナックルカーブのストライクを見送って追い込まれ、ボール1つを挟んだ後の4球目、内角高めのボールになる153キロシンカーを打って一塁内野安打だった。一塁手左への時速126キロのボテボテの打球。快足を飛ばした大谷は一塁グリエルから一塁ベースカバーに入った投手への送球が高めにそれた直後に一塁を駆け抜け、6戦連続安打とした。
二回2死満塁の先制機は空振り三振。初球外角低めに外れたナックルカーブをストライクと判定されると、ストライクから内角低めのボールになる変化球を空振りして追い込まれ、最後も低めのボールゾーンに落ちるナックルカーブにバットは空を切った。中継局解説のグビザ氏は1球目のストライク判定について「ゾーンからボール半個分か1個分外れてます」と異議を唱えた。
やり返したのは1点ビハインドの五回1死一塁の打席だ。初球外角ナックルカーブを見送りストライクの後、内角ナックルカーブをライナー性の打球で中前へ運んだ。中堅手が三塁へ送球する間に自身は二塁へ。2戦連続マルチ安打となる一打で1死二、三塁を好機を拡大し、次打者フレッチャーの同点内野ゴロをお膳立てした。
2-1の七回1死の第4打席は3番手右腕ハビアに空振り三振。初球、内角ナックルカーブを打ち損じたファウルボールが右膝を直撃すると、痛みに「あーっ!」と声を上げ、顔をゆがめる。ボール、見送りストライクでカウント1-2となった後、外角高めのボールになる153キロ直球を捉えることができなかった。
試合は、エンゼルスの若手有望左腕デトマーズが6回3安打1失点の好投でうれしいメジャー初勝利。八回途中からマウンドに上がった抑えイグレシアスが九回2死二、三塁の大ピンチでアルテューベを空振り三振に仕留めるなど、接戦を3人の継投でものにした。