大谷翔平、1安打2四球 イチロー以来、日本選手2人目の2桁敬遠 オ軍19連敗
「オリオールズ8-14エンゼルス」(24日、ボルティモア)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が「1番・指名打者」で出場し、4打数1安打2四球。三回に今季10個目の申告敬遠を受け、日本選手では11年のイチロー(マリナーズ)以来、10年ぶり、2人目の2桁敬遠四球を記録した。打率は・270。チームは今季最多19安打14得点の猛攻で連敗を3で止めた。
前日は試合がなく、遠征地で2週間ぶりの休養日を過ごした大谷。初回の打席は初球、真ん中143キロカットボールを空振りした後、ボール、見逃しストライク、ボールでカウント2-2。2球連続ファウルで粘ったが、7球目の外角カットボールに空振り三振を喫した。
エンゼルスは先発バンディが初回にソロ被弾で先制されたが、二回に下位打線で5点を奪う猛攻。大谷は逆転した直後の打席でカウント1-1から140キロの外寄りチェンジアップを捉えたが、高く舞い上がった飛距離104メートルの打球は左翼手のグラブに収まった。
敵地にブーイングが起こったのは三回の打席だ。4長短打で3点を追加し、7点をリードした2死二、三塁の場面で敵軍ベンチは申告敬遠のサイン。大谷はバットと防具をバッターボックスの外に丁寧に置いて一塁へ向かった。
エンゼルスの中継局バリースポーツ・ウエストの実況フレンチ・アナは「お聞きください。オオタニを歩かせたオリオールズに観客がブーイングです。ホームのファンが彼の打撃を見たがっています」と驚きの声。18連敗中、メジャー最低勝率・309(38勝85敗)のチーム状況に「私はファンを責めたくありません。彼らは18連敗中のチームの試合を見に来たのです。大谷のプレーも見たいでしょう」とスタンドの反応に理解を示した。
シーズン10個目の敬遠四球はア・リーグ最多。日本選手では11年にイチロー(マリナーズ)が13個を記録して以来、10年ぶり、2人目。イチローは02年にマークした自己最多の27個を含め、10度の2桁敬遠を記録している。
5点を加点し、12-2となった四回1死一、三塁の第4打席は3番手左腕アバドに3球三振。内角高めの122キロナックルカーブ、外角148キロシンカーを見送ってカウント0-2と追い込まれ、外角低め127キロチェンジアップにバットは空を切った。
13-5の六回2死一塁の第5打席は四球。左腕アバドがワンボールから投じた外角低めのナックルカーブを空振りした後、3球連続で外れたボールを見送って一塁へ歩いた。
待望の1本は5点リードの八回だ。ここまで先発メンバーでただ一人、安打のなかった大谷が4番手右腕ディプランに対し、初球内角低めカーブをファウルにした後、真ん中150キロ直球をライナー性の打球で右前へ運んだ。6打席目で初の快音で好機を広げ、次打者フレッチャーのダメ押し適時打をお膳立てした。
敗れたオリオールズは19連敗。1988年に記録した球団ワーストの21連敗にあと2となった。メジャー最長は1961年にフィリーズが記録した23連敗。