エンゼルス・大谷10戦ぶり45号!マドン監督「ボールが破壊」 球団記録あと2発

 8回、45号本塁打を放つ大谷(ゲッティ=共同)
 ベンチで祝福される大谷(共同)
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 「エンゼルス5-10アストロズ」(21日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(27)がアストロズ戦に「2番・指名打者」で出場し、八回に10戦46打席ぶりとなる45号ソロを放った。本塁打王争いでトップのゲレロ(ブルージェイズ)とペレス(ロイヤルズ)に1本差に迫るとともに、47本の球団最多本塁打記録にあと2本とした。

 ほおを膨らませ、大きく息を吐く。快音とともに右翼席へ伸びる打球を見届けた大谷が、安どするかのように首を垂れた。10戦46打席ぶりに味わう快感。地元ファンの歓声と拍手が渦巻く中、いつもより遅い足取りでダイヤモンドを回った。

 待望の一発は6点を追う八回だ。2番手右腕ハビアがカウント2-1から投じた内角151キロ直球をこん身の力で叩きつぶした。9戦連続ノーアーチ。その間の安打は単打7本。16日のホワイトソックス戦では故意死球もあった。初速187キロ、飛距離136メートル。たまったうっ憤を晴らすかのような一振りだった。

 「ボールが破壊されていた」。試合後のオンライン会見で大谷の45号をそう表現したのはマドン監督だ。この数試合で出ていた左方向への打球を「良い兆候」と振り返り、六回の打球速度175キロの右前打にも触れながら「あれも良かったと思う」と言った。

 9月17試合で3本塁打。一時は独走状態だった本塁打王争いは逆に追う立場となったが、「いいバッターの人たちと競り合いながらやれること自体、少ない機会だと思うので、(意識しないのは)もったいないなとは思いますね」と大谷。四球覚悟の敵軍の配球に苦しめられていることも「自分の成長のため」と前を向く。

 残り11試合に日本選手初の本塁打王、21年ぶりの球団本塁打記録更新、103年ぶりの「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業が懸かっている。指揮官は「彼は大丈夫だ。打席でもマウンドでもとても力強くシーズンを終える状態にある」と二刀流の活躍に太鼓判を押す。

 この日の敗戦でチームのプレーオフ進出の可能性が完全に消えた。「最後まで投げて、打って、やり切りたいというのが一番」。2日前の会見でそう言った大谷が、二刀流のパフォーマンスで見る者の胸を熱くする。

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