菊池雄星、中継ぎへ配置転換 9月防御率7・82 指揮官「彼は少し驚いていた」
菊池雄星投手が所属するマリナーズのスコット・サービス監督は27日(日本時間28日)、同投手を先発から中継ぎへ配置転換したことを発表した。
菊池は当初、中4日であす28日のアスレチックス戦に先発すると見られていたが、同監督はこの日の試合後の会見で同じ左腕のタイラー・アンダーソンを先発させると発表。同投手は前回登板の25日(同26日)のエンゼルス戦で大谷に2本の適時三塁打を浴びるなどして2回9失点KO。54球で降板していた。
01年以来、20年ぶりのプレーオフ進出を目指すチームはこの日のアスレチックス戦に大勝して2連勝。5試合を残してワイルドカード2枚目の圏内にいるレッドソックスを1・5ゲーム差で追っている。
サービス監督は試合前に菊池と話し合ったことを明かし、「彼のとてもプロフェッショナルな姿勢に本当に感謝している。彼はチームが置かれている状況を理解し、自身が前半のような投球ができていないことも理解している。どんな形であってもチームに貢献したいという気持ちを見せた。彼はブルペンで待機する。彼が必要な場合は中継ぎとして起用する」と言った。また、その時の様子について「ずっと先発ローテーションを守ってきた投手にこういうことが起これば、だれでも衝撃を受ける思う。彼は少し驚いていたが、理解を示した」と話した。
メジャー3年目の菊池はここまで29登板、7勝9敗、防御率4・41。前半は先発陣の柱として6勝4敗、防御率3・48の成績を残し、オールスター戦にも初めて選出された。しかし、球宴後は1勝5敗、防御率5・98と精彩を欠き、特に9月以降は4戦0勝2敗、防御率7・82と先発の役割を果たせずにいた。
菊池の契約は3年目まで4300万ドル(約48億円)が保証されており、来季以降は球団が4年6600万ドル(約73億4000万円)の球団オプションを行使するか、菊池が1年1300万ドル(約14億5000万円)の選手オプションを選択することができる。シーズンの勝負どころで先発ローテーションを外れたことから球団が大型契約を保証する可能性は低く、今オフの動向が注目される。