大谷、逆転キングだ!自ら決断、今年はもう投げない 打者専念で残り4戦3本差
「レンジャーズ2-7エンゼルス」(29日、アーリントン)
米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(27)が残り試合に登板せず、打者に専念することが決まった。ジョー・マドン監督(67)が29日(日本時間30日)、試合前の会見で明らかにした。1918年のベーブ・ルース以来、103年ぶりとなる「2桁勝利&2桁本塁打」の偉業は来年以降に持ち越された。この日のレンジャーズ戦は5打数2安打1得点、2盗塁で勝利に貢献。ア・リーグ初の「45本塁打、25盗塁、100得点」を達成した。
2桁勝利まであと1勝。中6日の登板間隔で今季最終戦となる3日(同4日)のマリナーズ戦に投げることも可能だった大谷が、103年ぶりの偉業のチャンスを見送った。
「ここがヤメ時だと彼が感じたので、われわれもそうした。なにも複雑なことはない」
試合前のオンライン会見。マドン監督は次回登板について大谷と話し合ったことを明かし、今季の登板終了の理由を説明した。
メジャー4年目の大谷は自己最多の23登板、130回1/3を投げて9勝、防御率3・18。直球の制球力を向上させ、力でねじ伏せるだけでなく、球数節約を目的としてカットボールを習得するなど、投球の質を格段に上げた。指揮官も「これ以上、マウンドで証明することは残っていない。予想を超えることをやったと思う」と言う。
残り試合は打者に専念する。「彼は打ちたがっている。打撃に関しては現時点で追い求めていることがいくつかある」と指揮官。本塁打トップのペレス(ロイヤルズ)を追い掛ける態勢を整えた形だ。
この日のレンジャーズ戦は27試合ぶりに1番で起用され、2安打2盗塁1得点。同点の六回に今季25盗塁&100得点を達成し、チームの勝ち越しに貢献した。
「45本塁打、25盗塁、100得点」は史上4人目、ア・リーグ初の偉業。100得点の大台は日本選手では08年のイチロー以来、13年ぶりだ。本塁打は7試合連続で出ていないが、今季は3戦4発を2度記録している。残り4試合。大谷が次の1打席に全力を注ぐ。