いつも他人を思いやる心がある 番記者が見た27歳の大谷
「マリナーズ3-7エンゼルス」(3日、シアトル)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が、今季最終戦のマリナーズ戦に「1番・指名打者」で出場し、初回に46号先頭打者本塁打を放ち、日本選手では07年の松井秀喜(ヤンキース)以来、14年ぶりに100打点を達成した。
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大谷の言葉や行動からいつも感じることがある。それは、他人を思いやる心だ。8月に7勝目を挙げた試合後の質疑応答。直近10登板負けなしを問うと、「チームの貯金を作れるように、みんなも頑張ろうと思っていると思う」と言った。
自分が放ったピッチャー返しやファウルチップが敵軍選手に当たれば、声を上げて顔をしかめる。米メディアやファンが感心する試合中のゴミ拾いもその1つだ。
「ベンチの中だと、階段で(ゴミに滑って)転んだりする人もいる。そういうつまらないケガを、自分もそうですけど周りの人にもしてほしくない」
自分さえ良ければ。そんな人間が多く見えるのは気のせいか。27歳の若者に気付かされることはたくさんある。(デイリースポーツ大リーグ担当・小林信行)