エンゼルス・大谷の恩師 花巻東・佐々木監督「非常識な発想を常識に変えた」
エンゼルス・大谷翔平投手(27)が満票でア・リーグMVPを受賞したことを受け、高校時代の恩師である花巻東・佐々木洋監督(46)が教え子を祝福した。投打二刀流での活躍を「非常識な発想を常識に変えた」と最大級の賛辞でたたえた。
佐々木監督は大きな勲章を手に入れた大谷を、やや戸惑いながらも祝福した。
「MVPってすごい賞だと思うので、ちょっと想像もできなかった。『おめでとう』とかじゃなくて、『ありがとう』という気持ち」。言葉を紡げば紡ぐほど、気持ちは高揚した。
教え子が果たした日本選手史上2度目の快挙。実は高校時代に“決意表明”していたことを明かした。高校時代の大谷の提出物に「世界最高のプレーヤーになる」、「この道の開拓者になる」という言葉が記されていたことを明かした。
当時は壮大な夢に映ったが、宣言通り実現させた。高校時代の最速160キロ計測に始まり、NPB、そしてMLBでの二刀流。歴史的な活躍で不可能を可能にしてきた姿には驚かされるばかりだ。
「野球界の常識というものをちょっと変えた影響力も含めて評価されたのであれば非常にうれしい」。世界的大スターに上り詰めた教え子は、ただただ誇らしい。「本当にすごい選手だな」としみじみ思いがこぼれた。
数日前に会う機会があったといい、体が一回り成長したことを実感した。ただ、謙虚さは変わらない。高校時代から各教科で平均85点以上と成績優秀。メジャーでも見せたゴミ拾いなど、“人間力”も魅力の1つだ。
「まだ旅の途中じゃないかなと思っています」と佐々木監督。自慢の教え子の偉業に目を細めた。