大谷に追い風 ナ・リーグもDH制導入へ MLB 選手会提案に合意
米大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド・コミッショナーが10日(日本時間11日)、フロリダ州オーランドで記者会見し、選手会が提案したナ・リーグの指名打者制導入に同意したことを明かした。
DH制がナ・リーグにも導入されることで、恩恵を受けるのがエンゼルスの大谷だ。昨季は二刀流の活躍でア・リーグMVPを満票で受賞したが、ナ・リーグ球場では代打としてベンチ待機だった。
昨季は出場した158試合のうち9試合がナ・リーグ球場での代打起用。欠場した4試合中2試合がDH制のない交流戦だった。新ルールの導入でタイトル獲得の夢が膨らむ。
現在、MLBと選手会による新労使協定に関する交渉は難航。昨年12月から実施されているロックアウト(オーナー側による球団施設封鎖など)は解除されていない。
マンフレッド・コミッショナーは12日に交渉再開することを発表。選手会が要求した完全DH制導入やFA移籍によるドラフト指名権の補償撤廃など一部の項目を受け入れることで合意したことを明かし「前進できる誠意ある良い案を出すつもりだ」と、譲歩案を提示することを示唆した。
16日スタート予定のキャンプは遅延が決定的だが、懸念されている3月31日の開幕には「私は楽観主義者。開幕までに両者が合意すると信じている」と自信をのぞかせた。