米大リーグ労使交渉 大谷所属のエンゼルスなど4球団は“タカ派” 米報道
米大リーグの労使交渉が決裂したことで開幕延期が発表された1日(日本時間2日)に同機構が選手会に提示した“最終案”に大谷翔平投手が所属するエンゼルスと秋山翔吾外野手所属のレッズ、ダイヤモンドバックス、タイガースの4球団のオーナーが反対票を投じた、と3日(同4日)、米スポーツサイト「アスレチック」が伝えた。
同サイトによると、エンゼルスのモレノ球団オーナーら4人が反対したのはぜいたく税の課税対象となる総年俸の基準額の引き上げだ。その他の26球団のオーナーは昨季の2億1000万ドル(約241億5000万円)から1000万ドル(約11億5000万円)を上乗せした2億2000万ドル(約253億円)に賛成票を投じ、選手会が要求した2億3800万ドル(約273億7000万円)に歩み寄る姿勢をみせたが、4球団は異を唱えたという。
規定では23球団以上の賛成で可決されるため、機構は2億2000万ドル案を提示。結果的に選手会が拒否し、交渉は決裂したが、同サイトは「4球団の抵抗は交渉の中で最も論争になる項目に影響を与える強硬派の存在を示している」と、今後の交渉におけるオーナー側の意見統一や、選手会との妥結の難しさを伝えた。
エンゼルスは19年にマイク・トラウト外野手とメジャー史上最大契約の12年4億250万ドル(約488億8000万円)で、20年にアンソニー・レンドン内野手と7年2億4500万ドル(約281億8000万円)で合意。2人の今季年俸はそれぞれ、約3700万ドル(約42億5500万円)と約3650万ドル(約42億円)で、現時点で決まっている年俸550万ドル(約6億3000万円)の大谷翔平投手を含む12人の年俸総額は1億6000万ドル(約184億円)を超えている。