カブス・鈴木誠也 心つかんだ爆笑入団会見「マイク・トラウト、アイ・ラブ・ユー」
米大リーグ、カブスは18日、広島からポスティングシステムを使ってメジャー球団への移籍を目指していた鈴木誠也外野手(27)と5年契約で合意したと発表した。5年総額8500万ドル(約101億円)の大型契約で、古巣広島には1462万5000ドル(約17億4000万円)の譲渡金が支払われる。この日、球団キャンプ施設で入団会見が行われ、新たな背番号「27」でチームに合流した。
約50人の日米報道陣が集まった会見。青いピンストライプのユニホーム姿で登場した鈴木は席に着くと小さくつぶやいた。「やばっ、緊張してきた」。冒頭のあいさつを英語で自己紹介し、米メディアの心をつかんだ。
複数球団が争奪戦を展開する中、14日に滞在先のロサンゼルスにある和食レストランにカ軍のリケッツ球団オーナーやロス監督らを招待。最終面談を行い、入団を決意した。
「素晴らしいチームですし、たくさん評価をしていただいた。その熱意に心がやられて、それが一番の決め手でした」
新天地で選んだ背番号は「27」だ。MVP3回のメジャーを代表する強打の外野手、マイク・トラウトと同じ番号。鈴木は地元メディアの記者から選択理由を聞かれると、真顔で言った。
「マイク・トラウト、アイ・ラブ・ユー」
意表を突く英語での愛情表現で大爆笑を誘った。
交渉解禁後、ロックアウトにより苦しい道のりを強いられたが、116日目でゴールにたどり着いた。交渉に同席し、支えてくれた愛理夫人には「ありがとう。サンキュー、サンキューベリーマッチ」との言葉を贈った。
会見後はチーム練習に参加。フリー打撃では広角に打ち分け、26スイングで9本の柵越えを披露した。4月7日の開幕戦まであと20日。「もちろん不安はある。ただ初めての環境ですごく興奮してますし、楽しみの方が強いかもしれない」。心を躍らせながら鈴木がメジャーデビューの日を目指す。