カブス・鈴木 メジャー1号 オープン戦11打席目、ノーステップ打法でガツン
「オープン戦、カブス8-5マリナーズ」(30日、メサ)
米大リーグ、カブスの鈴木誠也外野手(27)が30日(日本時間31日)、マリナーズとのオープン戦に「2番・右翼」で出場し、四回にオープン戦初安打となる中越え本塁打を放った。左足を上げる打撃フォームを打席中にノーステップに切り替えて最高の結果を出した。8日後の開幕に向けて理想の打撃感覚を追求していく。
一塁を回ったところで手をたたき、小さくガッツポーズした。実戦4戦11打席目で初めて奏でた快音。「うれしかった、素直に」。スタンドから大きな拍手と歓声。ベンチで仲間たちからハイタッチで祝福された鈴木が笑顔を見せた。
待望の一発は四回2死一塁。カウント1-1から甘く入った140キロ速球をすくい上げた。高く舞い上がった打球が中堅左の芝生席に着弾。「ここ(アリゾナ)は飛ぶので、そのおかげで入りました」と謙遜した。
とっさの判断が実を結んだ。通算51勝の技巧派左腕ゴンザレスに最初の2打席は凡退。四回の第3打席も初球を空振りした後、左足を上げるのをやめる決断をした。
「単純にタイミングが合わないので。日本の時からやってきた。合わないと思ったら変えなきゃいけない」。経験と実績。広島時代に外国人投手対策に使った引き出し、ノーステップ打法で最高の結果を出した。
開幕が8日後に迫っている。「毎日、いろんなことをやりながら自分に合うものを見つけていかないといけない」。産みの苦しみ。鈴木が自分の感覚を信じて前に進んでいく。