鈴木誠也“自分のスイング”で会心2号2ラン「失敗からきっかけ生まれる」

 「オープン戦、カブス5-4エンゼルス」(2日、メサ)

 カブスの鈴木誠也外野手(27)が「5番・右翼」で出場し、2号2ランを含む2打数1安打2打点だった。六回の守備で交代。オープン戦6試合の打率を・143(14打数2安打、2四死球)とした。

 オープン戦6戦目で初めて打順を2番から5番に下げて臨んだ試合。二回無死一塁の第1打席は開幕2戦目の先発が決まっている左腕サンドバルに対し、ワンボールから2球連続で直球をファウルにして追い込まれると、最後はチェンジアップに空振り三振を喫した。出場6戦6つ目の三振に顔をしかめて悔しがった。

 やり返したのは四回2死一塁の第2打席だ。初球スライダーを打ち損じてファウル、続く外角低めに沈むチェンジアップを空振りしてあっさり追い込まれたが、続くチェンジアップにバットを止めて見送ると、甘く入ったスライダーを完璧にとらえた。ライナー性の強い打球が左中間芝生席に突き刺さった。

 3日前の1号は投手とのタイミングを合わせるために左足を上げないノーステップ打法で高い弾道で中堅芝生席へ運んだが、この日は本来の左足を上げるフォームで本塁打を放った。

 「たまたまですね。風で入りました」

 開口一番、素っ気なく応えた鈴木だったが、「本当にいろいろ試しながら打席に入ってるんで、今は結果うんぬんというよりはとにかく数多く自分のスイングを出せるっていうのが一番。きょうは2打席でしたけど、打席の中で自分のスイング、強くしっかり振ることができたので、まず、その段階ができないとだめなのかなというふうに思ってるので、きょうは結果というよりはスイングができたことが良かったです」と振り返った。

 気持ちの切り替えも功を奏した。

 「適当にやろうっていうふうな感じで、あまり考え過ぎてもあんまりよろしくないかなと思ったので、とにかく、適当に振ろうと思って、割り切ってやってみました」。

 本塁打のあと、三塁を回ったところでスピードを落とし、ハリス三塁ベースコーチに向かって両手を合わせて小さくお辞儀のパフォーマンスを披露。「(コーチから)一緒にやろうって言われたので、普通のタッチじゃダサいと言われたので、やったことないしな、って思ったんですけど、ああいう形になりました」。ベンチに戻るとチームメートからハイタッチで祝福され、満面笑みを浮かべた。

 3月30日のマリナーズ戦で初安打が本塁打になった。31日の休養日をへて臨んだ前日のダイヤモンドバックス戦は3打数無安打。オープン戦2本目の安打が再びホームランになった。

 「もちろん結果が出ることはうれしいですけど、それよりもいろいろなことを試しながらやっていくなかで、たくさん失敗もしていますし、もちろんいい打席もありますけど、失敗することによってちょっとしたきっかけが生まれたり、そういうことが僕の中でたくさんあって。わざと失敗している、ではないですけど、失敗するだろうなと思いながら打席に入ることが結構ある」。続けて「結果というより失敗することで次の日につながってくるというのがいいのかなと思っている。ホームランはうれしいですけど、それよりも失敗しているときの方がいいなと思います」と話した。

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