大谷翔平 打席直前に敵軍ファンにボールを贈る 20勝左腕から2四球
「オープン戦、ドジャース4-10エンゼルス」(4日、ロサンゼルス)
エンゼルスの大谷翔平投手(27)が「1番・指名打者」で出場し、1打数無安打2四球だった。六回に代打を送られて途中交代した。オープン戦11試合の成績は打率・292(24打数7安打、8四球)、3本塁打、7打点、出塁率・469、OPS1・219。
20勝左腕ウリアスに対し、大谷の初回の打席は四球。ツーボールから浮いたカーブを打ち損じてファウルにし、顔をしかめて悔しがった。ボールを一つ挟んだ後、外角150キロ直球をファウルにしてフルカウント。最後は外角低めの変化球を見送って一塁へ歩いた。
三回、9番マーシュの3号ソロで1-1となった直後の打席は再び四球を選んだ。カウント2-1から高めの150キロ直球を豪快に空振りして追い込まれたが、続く、外角カーブ、内角高めチェンジアップを見極めて出塁した。
好走塁も光った。後続の右中間浅くに落ちた打球を見て一気に三塁を陥れた。3番レンドンの中前適時打で勝ち越しのホームを踏んだ。
5-4の四回の打席は中継ぎ右腕ゴンソリンに空振り三振。カウント2-1からほぼ真ん中のカーブを見送って追い込まれ、最後は縦に落ちる142キロスライダーにバットは空を切った。
ドジャースとのフリーウェイシリーズ3連戦の第2戦。大谷が敵地ファンを興奮させたのは四回の攻撃、先頭で打席に入る直前だ。ネクストバッターズサークルで準備をしていた背番号17は、敵軍投手の投球練習のボールがそれてバックネット付近まで転がるのを見て、自ら5メートルほど歩いて拾い上げ、ドジャース・グッズで身を固めた男性にネット越しにプレゼントしたのだ。
熱烈なドジャースファンを公言するポール・ミルズさんは「興奮しました」と大喜び。昨季MVPがボールボーイの手助けをする姿に「僕はドジャースと同じくらいベースボールも愛している。彼は本当に素晴らしい選手だ」と話した。