カブス・鈴木誠也 突出する「仕留める能力」と「反骨心」内田順三氏の視点

 カブスの鈴木誠也外野手が4月のナ・リーグ最優秀新人に選出された。4月の月間成績は打率・279、出塁率・405、4本塁打、14打点と上々スタート。広島時代に指導経験のある内田順三氏(デイリースポーツ評論家)は、今後の活躍にも太鼓判を押した。

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 誠也は探りながら打つのではなく、積極果敢にいくタイプ。割り切り上手で簡単に見逃し三振をする時もあるけれど、自分が打てる球を待ち、仕留める能力というのは突出している。相手の情報が乏しい国際試合でも活躍していたから大丈夫だと思っていたが、いいスタートが切れたよね。チームメートもどのくらいやるのかと思っていただろうけど、もう認めてもらったんじゃないか。

 私がカープで2軍監督をしていた時に入団してきたが、反骨心が強く、貪欲な選手だった。大谷、藤浪の世代で、当時カープのドラフト1位も同じ高卒の高橋大樹(龍谷大平安)。甲子園にも出ていなかったから、同級生には絶対に負けん、という気持ちが強く出ていたよね。

 向上心が強く、進化しようといろいろな話を聞いてくる一方、練習をやらされるという態度ですることはない。高校出身の選手は金属バットで打つから右手の押し込みが強いところがある。誠也も荒削りなところがあったが、押し込み癖を解消するため、右肘を入れる技術練習を自分でルーティンを作って取り組んでいた。

 ファームではショートを守っていた時もあったが、打撃を生かすために3年目くらいからは外野に専念した。トラウトを憧れの選手と言っているが、誠也も打つだけでなく、しっかり守ることができるのは大きいよね。

 簡単なことでは折れないメンタルを持っているし、向上心を持って自分で行動できる。長いシーズン、波もあるとは思うが、一番は体力、けがに注意し、楽しんでプレーしてほしい。今後、ますますの活躍を期待したいね。

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