大谷の人柄にベテランも感心「本気で僕のことを心配」 日本選手最速100号
「アスレチックス1-9エンゼルス、ダブルヘッダー第2戦」(14日、オークランド)
米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(27)が14日(日本時間15日)、オークランドで行われたアスレチックスとのダブルヘッダー第2試合でメジャー通算100本塁打を達成した。日本選手では松井秀喜、イチローに続く3人目の大台到達。出場459試合目(投手のみでの出場も含む)は、松井秀の636試合を抜いて最速となった。
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さりげない態度に人間性が垣間見える。11日のレイズ戦。その試合に投打同時出場した大谷が、五回の守備中に取った行動が目に留まった。
先頭ブルハスを三邪飛に打ち取った直後。フォロースルーのバットの先端が捕手ロマインのマスクに当たった。衝撃と痛みでその場にうずくまる相棒。大谷がすかさず駆け寄った。
言葉のやり取りはほとんどなかったと思う。記者席から確認できたのは、大谷が心配そうな顔をして相手の背中にしばらく右手を置いていたこと。「頑張ろう」。そう言わんばかりに軽く背中をたたいてからマウンドに戻った。
大谷の気持ちが背中から伝わってきたのだろう。試合後のロマインは言った。「あのときの彼は本気で僕のことを心配していた。彼の人柄がよく表れていた」。ヤンキース時代に田中や黒田の女房役を務めた11年目のベテランが感心していた。
二刀流。その人間離れしたパフォーマンスで人々を魅了し続けている大谷だが、愛される理由はそれだけではない。(デイリースポーツ・大リーグ担当・小林信行)