大谷 連敗ストッパー!6回0封5勝目&メジャー自己最長タイ11戦連続安打

  6回、ローリーを三振に仕留めて声を上げるエンゼルス・大谷。6回無失点の好投で5勝目を挙げた
 5回、左前打を放つ大谷
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 「マリナーズ1-4エンゼルス」(16日、シアトル)

 エンゼルスの大谷翔平投手(27)がマリナーズ戦に「3番・投手兼指名打者」でフル出場。投手としては6回3安打無失点で5勝目(4敗)を挙げ、打者では4打数2安打で自己最長タイの11試合連続安打とし、チームの連敗を3で止めた。前回登板では球団ワースト連敗記録を14で阻止。2登板連続で連敗ストッパーの役割を果たした。

 静まり返る敵地に大谷の雄叫びが響き渡った。2-0の六回2死一塁。それまでの変化球主体の投球から一転、3球連続直球勝負。160キロの剛球で空振り三振を奪い、反撃の芽を摘んだ。「最後は(相手の)変化球の意識が強くなっていた。その裏というか、(打ち取る)確率の高い方を投げた」。熱い気持ちと冷静な思考でチームに4戦ぶりの勝利をもたらした。

 メジャーならではの強行日程だった。前夜はロサンゼルスから空路で1800キロを北上。シアトルの宿舎に到着したのは午前4時だ。「なるべく寝れるようには管理した」。5月のボストンでは延長十回のナイター終了から14時間後のデーゲーム登板を経験。「今回は時差がなくて気持ちは楽かな」。メジャー5年目の貫禄だった。

 初回こそ不安定なストライク判定に苦しみ、2死二、三塁の窮地に陥ったが、後続をピシャリ。二回以降は散発2安打で二塁さえ踏ませない完璧な投球を披露した。

 この日はスライダー38球に対して直球32球。データと自身の感覚を融合させて敵を翻ろう。「直球はすごい思い通りにいってるわけではなかったですけど、甘く入ってもファウルになるぐらいの球質だった」と振り返った。

 打っては自己最長タイの11試合連続安打。直近7試合で打率・429をマークしている打撃を「見え方がいい。たまたま出てるヒットじゃなくてしっかりと打ってるヒットなので、そこはいいかなと思います」と説明し、満足感を漂わせた。

 前回登板の9日のレッドソックス戦では7回1失点でチームの球団連敗記録を14で止めた。この日も負の連鎖を断ち切って泥沼に陥りそうなチームを救い出した。

 シーズン5勝目は自己最多の9勝を挙げた昨季より4登板早い。順調にいけば、残りの登板数は16。1918年のベーブ・ルースを最後に103年間、誰も成し遂げていなかった「2桁本塁打&2桁勝利」の偉業が見え始めてきた。

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