エンゼルスが身売り検討 モレノオーナー「今がその時」大谷ら去就どうなる?
米大リーグで大谷翔平投手(28)が所属するエンゼルスは23日、球団売却などを検討する手続きを開始したと発表した。ウォルト・ディズニー社に代わって2003年に大リーグで初めてメキシコ系米国人で筆頭オーナーになったモレノ氏は「難しい決断だったが、今がその時という結論に達した」とコメント。今オフ、大谷の去就について影響を及ぼすことは必至な状況だ。
MLB史上初の投打W規定到達を目指す大谷、そしてア・リーグ西地区4位と低迷するチームに激震が走った。突如、発表された球団売却を検討するという方針。モレノ・オーナーは球団を通して声明を発表した。
「20年にわたりエンゼルスのオーナーを務めることができたことは大きな名誉であり、特権だと思っています」とし、球団の売却に関しては「この難しい決断はすべて私たちの選択であり、熟考に値するものでしたが、私たち家族は最終的に『今がその時』という結論に達しました。このプロセスを通じて、私たちはファン、球団職員、選手、そして、ビジネス・パートナーのために最善の方法でフランチャイズの運営を継続してまいります」とつづった。
メキシコ系米国人のモレノ氏は、エンゼルスが球団史上初のワールドチャンピオンになった翌03年にウォルト・ディズニー社から球団を買収し、初のヒスパニック系のオーナーとなった。チームは最初の7シーズンでプレーオフに5度進出したが、10年以降は14年の1度だけでワールドシリーズ出場はなし。昨季まで7年間ポストシーズンから遠ざかっており、今季も低迷している。
米報道によると03年の買収額は1億8400万ドル(約252億円)で、現在の資産価値は少なくとも25億ドル(約3422億5000万円)。約13・5倍も伸びている。
球団はすでにファイナンシャルアドバイザーと契約しており、売却は決定的。来季終了後にFAになる大谷に関してモレノ・オーナーは今月2日のトレード期限の前に他球団からのトレードオファーを拒絶したと伝えられている。
次オーナーがこのままトラウトと大谷ら主力を核とする編成を継続するのか、主力を放出して再建の道を選ぶのか-。新たな球団方針が大谷の去就に影響するのは確実だ。